きっと、ずっと、そばにいて。

移籍 ページ24

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と、そんなことを考えてても月日は流れる。

バレーには関わっていたいと思う私が考えついた答えは、やっぱり別のチームに移籍することだ。

選んだのはサントリーサンバーズ。

津曲さんに話してみたら、来てくれるならこっちとしてはありがたいって。

だから、合宿が休みのときは、大阪に戻って川村監督と話をした。

マネの仕事は咲良1人でも問題なくできるからって言ってるのに、いやでも、って散々止められた。

サントには鶴田さんがいるから行く必要ないだろとも言われた。

鶴田さんはすごく拾うリベロ。

それはもう、ほんと、馬鹿みたいに拾う。(失礼)

確かにド正論ではあるけれど、それなら私は鶴田さんの敵チームで応戦するので大丈夫ですって言った。

とりあえずサントの監督に話してからだと言われ、荻野監督に会いに行けば、｢逆にうちに来てくれるの？｣って喜ばれた。

それを見た川村監督、撃沈。

泣く泣く、来シーズンからの移籍を許可された。




｢咲良は仕事ができるから心配はしてないけど、なにかあったら連絡してね？｣

山崎｢私もまだまだできないことはあるからね。そんときは頼らせてもらう！｣

｢うん。まだしばらくはいるけど、W杯終わったら移籍するから｣

山崎｢…寂しくなるなぁ｣

｢あはっ、私も。またご飯でも行こうよ。同じ大阪だし｣

山崎｢絶対ね！｣




パナの練習中の咲良に会いに行って、移籍することを伝える。

ただし条件として、誰にも言わないこと。

それくらいは咲良でも守れると思う。




｢あ、そういえばさ、咲良がマネするってときに、私のバレーノート貸したでしょ？｣

山崎｢うん、借りた！｣

｢あれサントで使いたいから、ごめんだけど返してくれる？｣

山崎｢あ、うん！今度持ってくるね｣

｢ありがとう｣




バレーノートは、私が幼い頃から書き留めてきた、バレーのルールから多くの人のアドバイス至るまでの、言わば私の全てだ。

咲良が東海大男バレマネをするってときに、参考にするならってことで貸してた。

バレーのルールもすぐ覚えた咲良は、1年もしないうちに、そのノートは使わなくなったけどね。




山崎｢にしてもサントかぁ。誰がいるっけ？｣

｢…松ケンいるよ｣

山崎｢あはっ、憲太郎くんだっけ？元気かなぁ｣

｢後は、リベロはかの有名な鶴田さんでしょ？セッターは山本湧さんと去年の代表に選ばれてた大宅くんかな｣

山崎｢へぇー、すごいね！｣




…こいつ、絶対知らんだろ。




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