きっと、ずっと、そばにいて。

巨人 ページ3

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｢把握｣

川村｢行くよな？｣

｢勿論｣

川村｢よし、中垣内監督に言っとく｣

｢…はっ！もしや、ざーさんも来る…？｣

川村｢そりゃあな？｣

｢頑張りますっ｣




W杯ということは、龍神NIPPONが選出される。

私はそのマネージャーを任されることがあるのだ。

といっても、裏で仕事をするようなマネ。

表に出れば、ファンに何されるか分からないからと、中垣内監督が言ってくれた。

じゃあ男でもいいのでは？私が聞けば、｢お前のレシーブが必要だ｣って。

いやん、照れちゃう。




山崎｢あ、おかえりー｣

｢ぬ！？山本さん！ごめんなさい、記録やらせちゃって｣

山本｢ええよ、気にせんといて｣

｢あざす、代わります｣

山本｢はい、ありがとう｣




戻ってきたら、もう1人のマネージャー、つまり試合にも同行するマネージャー中のマネージャー、山本さんが記録をしてくれていた。

咲良が｢私が大変そうだからって山本さん声かけてくれたの｣って。

…へぇ。

だから？って言いたいのを必死に耐える。

まあ、私には関係ない。




山崎｢話なんだって？｣

｢それがさ、｣




ピピーッ

話そうとしたところで、試合終了のホイッスルが鳴る。

慌てて記録を終わらせ、ドリンクとタオルを持っていく。




｢はい！くにさん！｣

清水｢ほんま、お前俺のこと好きやろ？｣

｢好きだから一番最初にドリンクを渡すんですよっ？｣

清水｢ほんなら今度デート行こか？｣

｢行きますっ！｣

山内｢おい｣

｢イデッ｣




くにさんとジョークの応酬してたら、後ろから頭をチョップされる。

振り返ると、巨人、もとい山内晶大さんが立っていた。




｢痛いな！｣

山内｢ドリンクとタオル｣

｢あ、すみませんどうぞ。…って、咲良に貰えば良くないですか？｣

山内｢…俺あいつ苦手｣

｢…へー｣

山内｢後で俺んとこ来て｣

｢おっす｣




カゴに入ってたドリンクとタオルをそばにいた全員に渡し終えて、アキさんのとこに行く。

座ってストレッチをしてたアキさんは、ちょいちょいって手招きして、私を傍に座らせる。

結婚指輪が胸元で光って眩しい。




｢はいはい？｣

山内｢…あいつさ、｣

｢…咲良？｣

山内｢そうそう。なんであんなに男に媚びるの？｣

｢あー…｣




そうか、アキさんは既婚者だから、山崎マジックにかからないのか。

咲良は技術が凄いからな。

LINEも話し方も、馬鹿な男なら引っかかるような感じ。

それを見抜くアキさん。




｢好きです｣

山内｢俺は嫌い｣

｢なんと｣




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