髪 ページ13
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「太志!もっと指先まで力入れて!止める気あんの?」
「健太郎!どこに打つか丸わかり!ギリギリまで相手見てから打て!」
次の日のゲーム練。
思わず熱が入ってしまう。
私がここにいる理由は、並外れたレシーブ力。
それは、自分でも誰にも負けないって思ってる。
スパイカーが打つ瞬間に、どこに打つかがわかる気がするんだ。
…まあ、気がするだけ。
小野寺「Aちゃん怖い」
「そんなこと言ってる暇あったらブロック跳んだら?」
小野寺「厳しいなぁ。ちょっとお話しません?」
「…今は練習中だから、昼食のときでいい?」
小野寺「いいの?嬉しい」
怖いのか、私。
まあ確かに、高校の時とか後輩びびってたな。
それに、ディグやレセプションもほぼ完璧に上げる私にもビックリしてた。
…そうだ、その頃から私、男よりも女にモテる。
「…」
小野寺「…どしたの、急に静か」
「…髪切ろうかな」
小野寺「おっ、ショート?ベリー?」
「ベリーショートね。確かにボブは邪魔なのよね」
小野寺「…Aちゃん、今練習中。マサさん睨んでる」
「おっと」
自分で練習中だからダメっていいながら自分が世間話してた。
目付きの鋭いマサさんにペコッとお辞儀をして、ゲーム練に戻る。
あ、相手のスパイカー、久原と石川くんがいる。
…イライラするから全部取ってやる。
「っ、もう1回!」
藤井「ナイス!っ、」
福澤「っおら!」
「ざーさんナイスキー!!」
福澤「Aもナイスレシーブ!」
怒りを糧にプレーをしたら、ラリーがいつもより続く。
私があまりにも拾うものだから、石川くんがムスッとしてた。
ちょっとスッキリ。
試合結果をまとめて、気づいたこととかアドバイスを監督に伝える。
自分も記録をまとめて、食堂へ急いだ。
自分の分のご飯をとってキョロキョロすると、太志がこっちって手招きをした。
小野寺「遅いですよ」
「仕事してたんだよ文句言うな」
小野寺「Aちゃん、ほんとに髪切るの?」
「うーん、ちょっとスッキリしたいよね」
小野寺「…長い方が色気あっていいと思うけどな」
「マネをそんな目で見ないの」
小野寺「あは」
うん、やっぱ切ろう。
次の休み切りに行こう。
「で、何をお話したかったの?」
小野寺「ああ、祐希となんかあったかなって思って」
「…何もないけど、なんで?」
小野寺「んー、祐希がいつもよりAちゃんの気配に敏感」
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花(プロフ) - コッペパンさん» !?!?ありがとうございます…泣泣めちゃめちゃ嬉しいお言葉…!これからもがんばります!! (2021年8月6日 8時) (レス) id: 6782c8e9bf (このIDを非表示/違反報告)
コッペパン(プロフ) - 主様の小説が好きすぎてたまりません。久原くんと男好き悪女と夢主。むっちゃスカッとしましたーー。これからも頑張ってください。 (2021年8月6日 7時) (レス) id: 35bad60104 (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - もかさん» もかさああん!!ありがとうございます!!!いやぁ、嬉しいです…!ありがとうございます!!すぐ次回作準備致しますので少々お待ちくださいね!!! (2020年4月22日 21時) (レス) id: a7ed6a47fc (このIDを非表示/違反報告)
もか - 花さ〜〜〜ん、お疲れ様でした!!悪女退治してスカッとしつつキュンが止まらないという、この、自粛期間にはもってこいのお話でござんした!!次も楽しみです!!! (2020年4月22日 21時) (レス) id: 2e737efd69 (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - まっちゃんさん» ありがとうございます、恐縮です…!! 次回作もすぐご用意しますのでお待ちください!!!!!! (2020年4月22日 21時) (レス) id: a7ed6a47fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花 | 作成日時:2020年4月11日 20時