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『もうっ!赤羽くん何してくれてるの!私びっくりしたじゃんか!』
「アハハハッ!ごめんごめん。黙ってようかと思ったけどAの反応が良過ぎてつい」
ここに入れて、と言わんばかりに彼は巾着袋の口を開いた物を差し出して来た
……これって!
いつぞやに見た " そないあればうれしいな " ではないか!
繋がった、と私は一人で関心する
それより床に落ちた虫達を拾って、ちゃんとお片付けしてる私を誰か褒めて欲しいものだ
『何でこんなもの学校に持ってきてるの?』
「ん?そんなのイタズラする為に決まってるでしょ」
『うわ、すっごい良い笑顔だね。多分それ赤羽くんの最高潮だよ。皆にこんな事してるの?』
そう言うと彼はニンマリと頬を上げた
「ううん。Aは特別だから」
『嬉しくねーよ!』
……こんな所で特別扱いされても、何もときめかないよ!赤羽くん!
とりあえず、虫達を拾い終わったのでそれらの残骸は無い筈だ
さっきよりも膨らんだ巾着袋を見て、気になる事が一つ増えた
……他に何が入ってるんだろう
私は、はいはい!と手を挙げた
『赤羽くん!私その中身見たい!』
「嫌。マジシャンが種明かししたら面白くないでしょ?」
『……くっ!じゃあ質問!他にもイタズラグッズ入ってるの?』
「そうだよ。だからAにイタズラし放題だね〜」
『ややこしい事すんな!』
伊久留ちゃんからも赤羽くんからも嫌がらせを受ける羽目になった時を想像すると、どっちがどっちか分からなくなりそうである
頭がこんがらがるから、本当にそれだけは辞めて欲しいなぁ
……でも、彼がイタズラするってなったら本気で人が嫌がる事はしないだろうね
まだその辺り、赤羽くんには人情って言うのがギリギリ存在すると思う
*
お昼ご飯の時間になって、莉桜と食堂にやって来た
『本当に良いの?本当に奢ってくれるの?』
私の目の前には大盛りのラーメンがあった
どうやら、莉桜が奢ってくれるらしい
「おう。お食べ」
『ヒャッホォオオ!』
お箸を掲げて頂きます、と言うと後ろから「ほんとよく食べるね」と赤羽くんの笑い声がした
「その量、ずっと同じ味だと飽きない?」
『味変に唐揚げ食べるから大丈夫!』
「それよりも、俺良いアレンジ知ってるんだよね〜」
『え!知りたい!』
そう言ってラーメンを渡したのが間違いだった
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潰れたいちご(プロフ) - この作品、「好きだから。」という曲がピッタリだと思います!よければ聞いてみてください! (2022年5月9日 19時) (レス) @page25 id: 2cda77c812 (このIDを非表示/違反報告)
ハバネロ(プロフ) - ご協力感謝致します!(*´-`*) (2019年6月20日 23時) (レス) id: acb4ef891f (このIDを非表示/違反報告)
みくり - 私も、授業中とか種転がってないかさがしてみます!!(笑) (2019年6月20日 23時) (レス) id: 2a3b3aad81 (このIDを非表示/違反報告)
オタク少女(プロフ) - ハバネロさん» じゃあまた2人をいじる材料を探しますね!(黒笑) (2019年6月20日 21時) (レス) id: 3dab4c0edd (このIDを非表示/違反報告)
ハバネロ(プロフ) - 御二方お便りありがとうございました!喜んで頂いて何よりです!またラジオをいつも盛り上げて下さるのは私では無く、このようにお便りを下さるからですよ(*´ ∨`)シチュエーションを考えるのが凄く楽しかったです!これに懲りずまた何かあればお申し付け下さい! (2019年6月20日 21時) (レス) id: acb4ef891f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハバネロ | 作成日時:2019年6月7日 12時