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しばらくして赤羽くんがボールを持って戻って来た
「あれ、あの女は?」
……あの女って君、凄い言い方するね
『伊久留ちゃんならグラウンドに戻って行ったよ』
「あーあ、アイツ本当ムカつく。Aが止めてなかったら確実に一回は殴ってたかも」
『うん。そうだろうと思ったから止めたの』
「え」
彼は目を丸くする
……あれ、今ので伝わって無いかな?
『赤羽くんに問題行動起こして、成績に響いて欲しくないから止めたの』
そうやって改めて言うと彼は「はぁぁあっ」と長い息を吐いてしゃがみ込んだ
「もー、ダメ。俺Aに一生敵わない気がするわ。マジで好き過ぎて困る」
『い、今何と?!?!』
彼の最後の一文に心臓が跳ね上がった
さっきの出来事すらどうでもよく思えてしまって、喜びで心の中が輝く
「いや、だから好き過ぎて困……」
そこまで言って彼は我に返ったようだ
火がついたように急に全顔が赤くなっていた
「いや、ごめん。あの、何でも無いから。冗談だから真に受けないで」
『そ、そっか!そうなのか!冗談でござるか!アハハハッ!』
……赤羽くん、ちょっと期待しちゃったよ
ってか、ござるとか私何キャラだよ
今すぐドロンして消えたい
*
人生で最も波乱な体育の時間が終了して
野球楽しかったわ〜、と呑気に莉桜がやってくる
『うん。楽しそうで良かったね』
「Aもボール追い掛けるの好きでしょ?次の授業はチーム一緒に組もうぜっ」
『いやいや、犬じゃ無いんだから。チームは組むけど』
「え。あんた犬じゃないの?ってきりボールは口に加えるから、グローブ要らないと思ってた」
『歯全部折れるわ!』
こうやって友達と話してる時が何だかんだ一番楽しかったりする
良いよね、友達って!
嫌な事とか全部笑い飛ばしてくれるからね
『莉桜ありがとう』
「何急に。私に何か奢せようとしてる?」
『アハハッ。そーだね。傷付いた親友にラーメンでも奢って貰おうかなぁ〜』
「Aの場合はそれプラス替え玉でしょ?あれ辞めた方がいいよ?超男ウケ悪いらしい」
『え!そうなの!?赤羽くんも食べる量少ない女の子の方が好きかな?』
「あー、業はAだったら何食べてようが関係無い気がする。アイツAの食事シーンずっと見てそうだよね」
『それちょっと嫌かな』
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潰れたいちご(プロフ) - この作品、「好きだから。」という曲がピッタリだと思います!よければ聞いてみてください! (2022年5月9日 19時) (レス) @page25 id: 2cda77c812 (このIDを非表示/違反報告)
ハバネロ(プロフ) - ご協力感謝致します!(*´-`*) (2019年6月20日 23時) (レス) id: acb4ef891f (このIDを非表示/違反報告)
みくり - 私も、授業中とか種転がってないかさがしてみます!!(笑) (2019年6月20日 23時) (レス) id: 2a3b3aad81 (このIDを非表示/違反報告)
オタク少女(プロフ) - ハバネロさん» じゃあまた2人をいじる材料を探しますね!(黒笑) (2019年6月20日 21時) (レス) id: 3dab4c0edd (このIDを非表示/違反報告)
ハバネロ(プロフ) - 御二方お便りありがとうございました!喜んで頂いて何よりです!またラジオをいつも盛り上げて下さるのは私では無く、このようにお便りを下さるからですよ(*´ ∨`)シチュエーションを考えるのが凄く楽しかったです!これに懲りずまた何かあればお申し付け下さい! (2019年6月20日 21時) (レス) id: acb4ef891f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハバネロ | 作成日時:2019年6月7日 12時