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シッシッと彼を追い払って、何とか教室から出て行ってもらった
これで余計な邪念はたち払えた
早く体操着、探さなきゃ。授業始まっちゃう……
そうやって、再度鞄の中に手を突っ込んで奥の方まで探してみた
体操着なんて嵩があるし、鞄に入ってたとしたらすぐに見つかる筈だが一向に出てこなかった
有り得ないが、一応自分の机の中も確認して
今までの教訓を経て教室のゴミ箱の中も見てみた
『Oh......nothing』
ここまで無いとなると……もしかして、誰かの嫌がらせなのかな?
犯人が分からないとなると、急に気持ちが悪くなる
それかシンプルに家に置いてきたの?
そうだったら良いけどな〜って、どちらにせよ今それ所ではない
これ、誰かに借りるしか無いよね?
*
『恩に着るよ!浅野くん!ベリベリサンクスです!』
「分かったから、早く行ってこい。授業まで後3分しか無いぞ」
『おっとっと、それは大変だ!本当にありがとうございます!』
「あぁ。何かあればまた言えよ。A、好『また来ますね!』
今度は好きだと言われる前に素早くずらかった
浅野と胸元に刺繍が入った少し大きめの体操着を身にまとって、私はグラウンドへ直行した
*
キーンコーンカーンコー……
『うわぁぁぁあっ!滑り込みセーフだ!危ない!』
「いいや、遅刻だぞ」
先生はそう言って出席表に遅刻マークを付けた
『そんなぁあ!最後の " コーン " より私の方が早く来たじゃないですか!』
「チャイムが鳴り始めた時点で授業開始の合図だ。残念だったな放課後ペナルティだ」
『先生酷いです!私の事情知らないくせに!』
「大丈夫だ。遅刻は栗山だけじゃないから」
……え?
先生はそう言ってペンで私の後ろを指したので、そこに首を捩ると赤い髪の彼が居た
『何で赤羽くん今来たの?私より先に行ったんじゃ無かったの?』
「えー、だって体育面倒いじゃん。木陰に休んで後でペナルティする方がマシじゃない?」
『変わった考え方だね。それよりも、ペナルティちゃんとやってよね!』
「はいはい」
……本当かな?かなり怪しいけど
この学校では授業に一分でも遅刻した者は参加出来ないことになっている
なので私達はグラウンド一体を見晴らせる木の影に腰を落とすことにした
……なんか前にもこんな事あったなぁ
思い出すのは数学の授業をサボったあの日だ
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潰れたいちご(プロフ) - この作品、「好きだから。」という曲がピッタリだと思います!よければ聞いてみてください! (2022年5月9日 19時) (レス) @page25 id: 2cda77c812 (このIDを非表示/違反報告)
ハバネロ(プロフ) - ご協力感謝致します!(*´-`*) (2019年6月20日 23時) (レス) id: acb4ef891f (このIDを非表示/違反報告)
みくり - 私も、授業中とか種転がってないかさがしてみます!!(笑) (2019年6月20日 23時) (レス) id: 2a3b3aad81 (このIDを非表示/違反報告)
オタク少女(プロフ) - ハバネロさん» じゃあまた2人をいじる材料を探しますね!(黒笑) (2019年6月20日 21時) (レス) id: 3dab4c0edd (このIDを非表示/違反報告)
ハバネロ(プロフ) - 御二方お便りありがとうございました!喜んで頂いて何よりです!またラジオをいつも盛り上げて下さるのは私では無く、このようにお便りを下さるからですよ(*´ ∨`)シチュエーションを考えるのが凄く楽しかったです!これに懲りずまた何かあればお申し付け下さい! (2019年6月20日 21時) (レス) id: acb4ef891f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハバネロ | 作成日時:2019年6月7日 12時