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十さんじゃないとなると今までの手紙や、嫌がらせは誰の仕業なの?
さっきの十さんは凄いあっけらかんとしていて、嘘を付いているようには到底思えなかった
勝手に星だと思っててごめんなさい!
どうか私を呪うのだけは辞めてね?
そう十さんに念を送っていると、バッチリと目が合って、誤魔化し切れずにえへへへへ、と笑っておいた
「コワ……」
『誰が言ってるの!十さんにだけは言われたくないよ!』
「ワタシガナンダッテ?ヘントウニヨッテハ呪うカラナ?」
『いぎゃぁぁあっ!ごめんなさいいいい!何でもありませんからぁ!』
今、目がマジだった
とにかくその手に持ってる藁人形で何する気!?
そんなやり取りがあって思わず手を止めていると、莉桜が話しかけてきた
「A何してるの?まだ着替えてないの?」
『あー、ごめん!すぐに着替える!』
そう言って体操着が入っている袋を開けると、中にあるはずの服が何も入っていなかった
「うわ、すっからかんじゃん」
『おっかしいなぁ。何で無いんだろう』
「Aの事だから、朝寝坊しかかって鞄の中に突っ込んだりとかしてない?」
えー、今日はいつも通りに起きたはずだけど……
あ、でも中々準備を始めなくて、結局バタバタしてたんだっけ?
私ちょっとガサツな所あるから、莉桜の意見を全否定できないな
『アリエール』
「早く行ってこい」
『ごめん!莉桜、先にグラウンド行ってて!』
私は教室に急いで戻った
*
教室の前までやって来て、もう男子の着替えも終わっているだろうと扉を思いっ切り開いた
── バァンッ。
「あ」
『失礼しましたっ!』
── ピシャンッ。
上半身に何も纏っていない赤羽くんと目が合って、すぐに閉めた
……何でまだ居るんだよ!
一瞬しか見ていないけど、彼の見事なシックスパックにドキドキと今更遅れて脈が追い付いてきた
あ、あれがかの有名な肉体美……かっこいいね
私を興奮させる大会だったら、ぶっちぎりで一位だぜ!
そんな事を考えているとゆっくりと扉が開いた
「俺の着替えを覗き見した感想は?」
『グッチョブ!赤羽くん!優勝だよ!』
「は?」
意味が分からない、と言った顔をした彼の横を通り抜けて自分の鞄を漁る
「何してんの?」
『うるさいな!あっち行け!』
とにかく今の私の顔を見ないで欲しい
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潰れたいちご(プロフ) - この作品、「好きだから。」という曲がピッタリだと思います!よければ聞いてみてください! (2022年5月9日 19時) (レス) @page25 id: 2cda77c812 (このIDを非表示/違反報告)
ハバネロ(プロフ) - ご協力感謝致します!(*´-`*) (2019年6月20日 23時) (レス) id: acb4ef891f (このIDを非表示/違反報告)
みくり - 私も、授業中とか種転がってないかさがしてみます!!(笑) (2019年6月20日 23時) (レス) id: 2a3b3aad81 (このIDを非表示/違反報告)
オタク少女(プロフ) - ハバネロさん» じゃあまた2人をいじる材料を探しますね!(黒笑) (2019年6月20日 21時) (レス) id: 3dab4c0edd (このIDを非表示/違反報告)
ハバネロ(プロフ) - 御二方お便りありがとうございました!喜んで頂いて何よりです!またラジオをいつも盛り上げて下さるのは私では無く、このようにお便りを下さるからですよ(*´ ∨`)シチュエーションを考えるのが凄く楽しかったです!これに懲りずまた何かあればお申し付け下さい! (2019年6月20日 21時) (レス) id: acb4ef891f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハバネロ | 作成日時:2019年6月7日 12時