【赤羽業】ご主人様とイヌ 3

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最近男子の界隈でこんな話がされていた





「お前って犬派？猫派？」





これは勿論、動物の犬と猫の事を言っている訳では無い


校外学習が近付いている中、盛り上がるのはやっぱり気になる子の話らしい


男子にも修学旅行マジックを狙っている人が多いのだ





この会話は決まって女子の居ない時間、つまり体育の着替えの時間に話されるのが最近の定番になっていた





僕は業と一緒に着替えながらその話を聞いていた





「やっぱり学年でダントツで可愛いのは伊久留ちゃんだよな〜」


「分かる。顔だけじゃなくて声と仕草が堪んねぇんだよ。この前の寒い時、萌え袖しててさ、マジで射抜かれたわ」


「俺もそれ見たわ。あれはマジで天使級だよ。まぁ、顔だけで言うと転校生の栗山さんもいい線いってるよな」





そう彼女の名前が挙げられて、業の耳が反応していた





「分かる。でもせっかく可愛い顔してるけど、ありゃ性格がダメだな。もっと女の子らしかったら付き合いたいって思うけど」


「そこが惜しいんだよな〜。この前食堂でラーメンの替え玉しててちょっと引いたわ。伊久留ちゃんみたいにおにぎり一個とかだったらキュンキュン来るのに」


「あんたら分かってないね〜」





急に業がその二人の会話に入り込んでいった


……栗山さんの事になると我を忘れて、凄い行動的になるよね





「Aが美味しい物を幸せそうに食べてる顔見たことないの？」


「いや、あれは量が女の子じゃ無いだろ」


「それを口の中いっぱいにして、一生懸命食べてるのが可愛いじゃん。俺は永遠に見てられるよ」


「お前って変わってるな」


「Aの魅力が分から無いとか頭かったいね〜。まぁ、俺が独り占め出来るって考えたら別にいいけど」


「けどさ、赤羽って伊久留ちゃんともつるんでるよな？結局どっち派なんだ？」





そう聞かれて業は、こいつ何を言っているんだと言う顔する





「は？犬派に決まってるじゃん」


「お、おう。即答だな」


「って言うかさ、何でAの事犬って呼んでんの？」


「いや、お前に従順な姿がもう犬にしか見えなくてだな」


「あー。それは犬って言うよりかはイヌだけどね」


「え？何が違うんだ？」


「それは俺とAの秘密〜」




人差し指を口元に持っていって、彼は何かを企んているように笑った





……なるほど。業は犬派っと

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