120 ページ38
・
浅野くんは私にそれだけ言って先に教室に向かって行った
『はぁ〜っ』
朝からなんて体力のいる絡みをしているんだよ!
これからずっとあの攻撃に耐えないといけないのか……
こんなの心臓が持たない!
ただでさえ赤羽くんとの事があってHPが元から少ないのに、そこに攻撃を仕掛けてくるんだね
浅野くんって容赦ないなぁ……
そう考えながら教室に入って席に着くと、赤羽くんと伊久留ちゃんが一緒に登校してきてそう言えばこっちも容赦がなかった
「Aちゃんおはよぉ〜!」
『あ、伊久留ちゃんおはよう』
伊久留ちゃんに声をかけられたので、その反動で挨拶を返した
赤羽くんの方は何も言わずに席に着く
いくら絶賛冷たい人キャンペーンやっていても
……さすがに挨拶くらいしとかないと、感じ悪いよね
『赤羽くんもおはよう』
そう言うと彼はビックリしたような顔をしていた
「え。今何て……」
『だから、おはようって』
「ちょっと待って。俺今Aと会話してんの?」
『うん。そうだけど。むしろ赤羽くん以外に誰が居るの?』
そう言うと彼は口角を上げて何も無い空間を指さした
「えー、Aには見えないんだ」
『何が?』
「ここに白い服を着た髪の長い女が居るんだけど……」
『ぎゃぁあ!へ、変な事言わないでよ!』
彼は怖がる私を見てケラケラと笑っていて
楽しそうにしている赤羽くんを見ていると、イタズラされて怒っていいはずのになんかこっちまで笑顔になってしまう
『えへへっ』
「……何その顔」
彼はそう言い残してふいと反対側を向いた
え!?私見たくない程気持ち悪い顔してたの!?
……うわぁ、私どんな顔してるんだよ
手鏡をチェックすると、口角が緩みまくっていた
私キモっ!めちゃくちゃニヤけてるじゃん!
とりあえずほっぺたをペチペチと叩いて、蘇生を試みていると隣からボソッと何かが聞こえた
「はぁ。A可愛い過ぎでしょ」
『え?』
「ねぇ、まだ抱き締めちゃダメ?」
『え!?!』
彼のうっとりとした表情に体温が急上昇して、しばらく目を奪われてしまった
けれど、思い出せ
私この人に傍にいちゃダメって言われてるんだぞ
それに対してずっと悩まされているのに、ここで軽々しく承諾していいのか?
ちょっと片足突っ込み過ぎでは無いか?
『お触りは厳禁です!』
「チェッ」
108人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「赤羽業」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
潰れたいちご(プロフ) - この作品、「好きだから。」という曲がピッタリだと思います!よければ聞いてみてください! (2022年5月9日 19時) (レス) @page25 id: 2cda77c812 (このIDを非表示/違反報告)
ハバネロ(プロフ) - ご協力感謝致します!(*´-`*) (2019年6月20日 23時) (レス) id: acb4ef891f (このIDを非表示/違反報告)
みくり - 私も、授業中とか種転がってないかさがしてみます!!(笑) (2019年6月20日 23時) (レス) id: 2a3b3aad81 (このIDを非表示/違反報告)
オタク少女(プロフ) - ハバネロさん» じゃあまた2人をいじる材料を探しますね!(黒笑) (2019年6月20日 21時) (レス) id: 3dab4c0edd (このIDを非表示/違反報告)
ハバネロ(プロフ) - 御二方お便りありがとうございました!喜んで頂いて何よりです!またラジオをいつも盛り上げて下さるのは私では無く、このようにお便りを下さるからですよ(*´ ∨`)シチュエーションを考えるのが凄く楽しかったです!これに懲りずまた何かあればお申し付け下さい! (2019年6月20日 21時) (レス) id: acb4ef891f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ハバネロ | 作成日時:2019年6月7日 12時