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ピピピピ……ダンッ
朝がやって来た
顔を洗う為に鏡をチェックすると、目の下に少し隈ができていた
……昨日寝られなかったの、浅野くんのせいなんだからね
私に告白を断る隙があるなら、愛の言葉を伝えようとかなんとか言ってたけど
気になって気になって眠れやしない!
なにされるんだろう。怖いな。今日行きたくない
学校休みたいな……
そう考えているとある思考に辿り着いた
ん?
待てよ?
幸いお母さんは仕事だし、仮病使っちゃえば休めるんじゃ……?
わーい!私って天才じゃん
そうスキップして自室へ戻ろうとすると、スーツ姿のお母さんにパジャマの襟元を引っ張られた
「A、何をしているの?まさか学校休もうなんて思って無いわよね?」
『や、やだなぁ。うちのマミーったら。私ちっともそんな事考えて無いよ』
「そう。それならどうしてパジャマのまま二階に上がろうとしているのかしら?不思議ね〜。マイドーター?」
『今すぐ支度します!』
半ば強制的に学校の準備をして、気が付けば玄関先でローファーを履いていた
あぁ、私学校に行くのか……
やっぱり休むの今からでも遅くないんじゃ……
「A?」
『行ってくるね!』
お母さんの笑顔が怖過ぎて玄関を飛び出した
*
道中、浅野くんと一回も会わ無かった事に少しホッとして靴を履き替える
今日はゴミ入って無いよね?
慎重に扉を開くと、特に何もされていなかった
『良かった……。もうお姫様抱っこは懲り懲りだからね』
「今日もしてやっても良いんだぞ?」
安心感に浸っていると、誰かの声がして後ろに振り返る
『うわ!あ、浅野くん!』
「何を挙動不審にしているんだ?いつも通りにしろ」
……そんな事言われても
こうなってるのは君のせいだからな!
とりあえず挨拶くらいはしておこう
『お、おはようございます!』
「あぁ、おはよう」
浅野くんはそう言って私の横を通り抜けて行った
……あれ?
何もされなかった?
結構普通だね
おかしいな〜と考えていると、彼は何かを思い出したかのようにこちらに方向転換をして戻ってきた
「僕としたことが、大事な事を忘れていた」
そう言って私の耳元に近寄ってきて、小さな声で囁いてきた
「好きだぞ」
『うわぁぁあっ!』
もう永遠に忘れてろ!
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潰れたいちご(プロフ) - この作品、「好きだから。」という曲がピッタリだと思います!よければ聞いてみてください! (2022年5月9日 19時) (レス) @page25 id: 2cda77c812 (このIDを非表示/違反報告)
ハバネロ(プロフ) - ご協力感謝致します!(*´-`*) (2019年6月20日 23時) (レス) id: acb4ef891f (このIDを非表示/違反報告)
みくり - 私も、授業中とか種転がってないかさがしてみます!!(笑) (2019年6月20日 23時) (レス) id: 2a3b3aad81 (このIDを非表示/違反報告)
オタク少女(プロフ) - ハバネロさん» じゃあまた2人をいじる材料を探しますね!(黒笑) (2019年6月20日 21時) (レス) id: 3dab4c0edd (このIDを非表示/違反報告)
ハバネロ(プロフ) - 御二方お便りありがとうございました!喜んで頂いて何よりです!またラジオをいつも盛り上げて下さるのは私では無く、このようにお便りを下さるからですよ(*´ ∨`)シチュエーションを考えるのが凄く楽しかったです!これに懲りずまた何かあればお申し付け下さい! (2019年6月20日 21時) (レス) id: acb4ef891f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハバネロ | 作成日時:2019年6月7日 12時