月日は流れた ページ11
家光さんが来てから、元々あまり家にいないお父さんが
もっと忙しそうになっていった。
そんなこんなで、１年が経とうとしていた。
ついでにいうと、お父さんは去年から外国に仕事にいっており
今はお母さんの二人だ。
綱吉くんのお父さん・・・家光さんはというと、家光さんもいない。
「蒸発したの」
なんて、綱吉くんのお母さんが言うものだから、あの時、綱吉くんは確か泣いていた。
蒸発なんて嘘にきまってる。
そう私が言っても、彼が泣きやまなかったのを私は覚えている。
「終夜ちゃん、終夜ちゃん・・・お父さんが・・・
蒸発しちゃったって・・・もういないって・・・」
何気に家光さんを避けていたから、という後悔もあったのだろう。
彼はずっと泣いていた。
彼並みに奈々さんに気を使ったのか、家に帰って泣かず、私の部屋で泣いていた。
「大丈夫、大丈夫だよ。蒸発なんて嘘だよ。
何年かすれば、あの人のことだからケロッと帰ってくるよ」
帰ってきたぞー、なんて言って帰ってくる家光さんが想像できてしまう。
「でもっ・・・でも・・・」
「ねぇ、終夜ちゃんはいなくならないでね」
彼はその言葉を繰り返していたが、私は安易に頷けはしなかった。
家光さんが私にした一方的な約束。
ねぇ、綱吉くん。
君のために私はいなくならなきゃいけない時がくるかもしれない。
目尻に涙を溜めながら、それでも泣き疲れたのか綱吉くんは眠ってしまった。
細い体。琥珀色の瞳に溜まった涙は光っていた。
「おやすみ」
そういって私は彼の髪を撫でてから、お母さんのところにいった。
「お母さん。綱吉くん、遊び疲れたみたいで眠っちゃった」
彼が、ずっと泣いていたことは彼の名誉のために伏せておこう。
その後、奈々さんが来て、綱吉くんを引き取りに来た。
奈々さんの話によると、よっぽど疲れたのか
なにをしても起きず、ずっと死んだように眠っていたという。
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京夜(プロフ) - ネアレ殿さん» うわーっ！ありがとうございます！今はテスト週間という恐ろしい時期なので、更新が遅れそうですが、終わったら書いていきます！応援ありがとうございます(｀･ω･´) (2016年11月20日 9時) (
レス) id: 4b153081bb (このIDを非表示/違反報告)
ネアレ殿(プロフ) - 新作おめでとうございますヽ(*´∀｀)ノ作品更新無理をしない程度に頑張って下さい(`･ ω･´)ゞﾋﾞｼｯ!!応援してます(*⌒▽⌒*) (2016年11月20日 1時) (レス) id: c0475fe362 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：京夜 | 作成日時：2016年11月17日 19時
