普通の女将さんですよ！【名探偵コナン】

90.卒業式の思い出 ページ42

月「へ〜…卒業式やったんやね〜」



お皿を拭いている時にふと聞こえた言葉


卒業式という言葉はいつ以来
聞いたのだろうかと思い出してみる




『卒業式……かぁ』





蘭「Aさんも卒業式

思い出ありますか？」


『…う〜ん…あ、そう言えば…』


そう言って私はある写真を取って
皆に見せる



園「わぁ…Aさんって

何処にいるんですか？」



『…此処だよ』



((((可愛い！……っていうか………))))




『………ん？』


俺たちはじっと写真を見て
Aを見てみる





((((…………高校生の時から

全く変わってないような……))))




New《女将さん童顔疑惑浮上》





コ「隣の男の人と仲良さそうだね！

この人は？」



『…え？

あ〜…この人ね

この人は私の“初恋の人”』




そうあどけない顔で柔らかく笑う
Aさんに園子達は目を輝かせて

話を聞こうとする



それにしても………


此処に松田刑事、居なくて良かったわ



もし、いたら………






松「っくしゅ」



萩「どうしたの？陣平ちゃん」



松「陣平ちゃんって呼ぶなよ

いや、何か噂でもされてんのかな」



萩「まさか〜」









蘭「初恋の人だったんですよね

もしかして告白したんですか！？」




『告白は………え〜と、しなかったよ

“事情が事情”だったから』





園「事情が事情だったから？

どう言うことですか？」




そう言うとAさんは
お茶を一口のんでニコリと笑う


その瞳にはほんの少しだけ
悲しげに揺らいでいた







『ふふ……これだけは教えられないかな


折角の卒業式だったから…

其処に水はさせないよ

さて、そろそろ終わりみたいだね』



蘭「あ！夕飯作らなきゃ……

それじゃありがとうございました！」



園「また！」






パタン………



月「…………折角の卒業式だから

水をさす…ねぇ


誤魔化したやろ？A」




『…ふぅ……うん……美味しい



悲しい過去は話さなくていいの

それに折角の卒業式だから

あの子達には言いたくない』



月「ふ〜ん………

ま、無理して話す事やないもんね

それにしても……良いの？

行かなくて」




『…行かなきゃね

今日こそ、起きるかな』




月「………………そうやね………」





私達の表情は影を差しているだろう









【米花中央病院】


松「あれは………A？」



花束を抱えて入っていくAに
俺はついていく

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