普通の女将さんですよ！【名探偵コナン】

80.彼岸 ページ32

『………ん……此所は』


ふと目を覚ますと海らしき場所に…





これは夢？




でもしっかりと水の感覚もある





『…海の上に立ってるみたい』





「えぇ、それは本当よ」





『…貴方は？』





「………………そうねぇ………


此処の管理人…とでも紹介するわ」





そう優しく笑う女性に私もつられて
つい笑ってしまう





そして思い出す





私は大量出血をしていた筈なのに
体には傷一つないのだ





「………………ちなみに、ゆうはもう

貴方の前に戻らないわ」




『………え………』







「………ゆうは自分の命を引き換えに


貴方を助けた……だから」





『助けることは…出来ませんか』





ゆうは……不安な私を助けてくれて

いつもじゃないけど傍に居てくれた






だから………







「…もう、ほら泣いてるわよ


そうね………本来は戻れないわ

でも貴方に免じて、目覚めさせてあげる」





『本当ですか！？

ありがとうございます』




私は頭を下げると顔を上げてと言われ
顔をあげる




彼女曰く……ゆうの事は簡単に
目覚めさせる事ができる



しかし……私は___





「………貴方はゆうが治癒を施したの


でも、少し遅かったのか貴方は
全く目覚めないの」




『………だから、此所に居るんですか？』




「………そうね………

まぁ、貴方の意志が強ければ強いほど
戻れる可能性も高くなるわ


逆に失敗すると…転生してしまう
これは貴方が一度経験したから

分かるわよね？



“元異世界人”さん」





『………そうですね………』









私は戻りたい




でも………それと同時に不安も出てしまう







「………１日だけあげるわ



ゆっくり考えて」









『………はい………』






私はどちらが良いのかな……

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