はじめまして、よろしくね。 ページ6
『いやぁ、心配したぜ〜!
突然空から人間の娘が降って来るし、気失ったままだしさ!』
驚いている私を余所に、男性はケラケラと笑いながら話を進めている。
と言うか、本当に貴方誰なの。
良く見れば明らかに現代の洋服とは違う。
和服…だろうか、…を着ていた。
時代錯誤すぎて思わず苦笑いを浮かべてしまう程。
『あの、貴方は?』
『オレか?
オレは大ガマってんだ!
何てったって偉大な本家軍の大将なんだぜ。』
『本家…軍?大将???』
聞いておいてアレだが、さっぱり理解不能だ。
逆にいきなりそんな事言われて、理解できる方がどうかしていると思う。
『私は、どうしてここに?』
はっとして辺りを見渡すと、はっきり言って変な光を放つ不思議な石と無限に広がる草原が見えるだけだった。
確かさっきこの人は空から降ってきたって言ってたよな。
ん?
空 か ら ?
『それは知らねぇなぁ。
見たところまだ姿は人間のままだし、死んじまったんじゃないのか?
たまに居るんだよなぁ、人間の姿のまま此処に落ちてくる奴!』
そいつらも、今はもう立派な妖怪になってるけどな!
と付け足す大ガマ…さん。
『そんな筈は…だって、私。
保健室に………。』
『その"ほけんしつ"?が何かは知らねぇが
兎に角ここに落ちてきたって事は死んでいるも同然だぜ。』
そっか、私。
死ねたのか。
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作者名:しゃまる。 | 作成日時:2019年6月30日 23時