普通じゃないモノへの恋は難しい！！ (ページ46)

今日:22 hit、昨日:5 hit、合計:25,461 hit

……暗い道。ページ46

暗い暗い道。

全く光はなくて。

………寂しい。

……こわいよ。

…誰か…私の手を…握って。

熱い液体が頬をつたう。

なんでだろ。なんでだろ。

急に………暖かくなった。

右手が…暖かい。

なんで…？

私には誰がいる…？

私には守ってくれる人がいるの…？

なんだか、少し暖かい。

あれ…ここはどこ？

そもそも私は何処にいた？

この手の握り方。

覚えてる。

とっても不器用な猫かぶりさんの握り方。

…あれ？胸が熱い。

なんで？

なんで？なんで？

……あ……れ…？

…私…誰だっけ？

？？『コンニチワ。』

_________________________________
土籠side

あの水色(実夢)に呼ばれたと思えば……

『ほのか先生が倒れたんです！！とにかく来い！！』

そんな事を聞いて肝が冷えない訳がない。

ほのかの右手を握る。

早く起きろよ…！！

ジワリと目頭が熱くなる。

…………そこで嫌な予感が過った。

…今日、欠席した理由。

七番サマから緊急の会議と言うことで招集された。

他の七不思議も集まっての会議。

花子『…最近、相当危険な怪異がうろついているんだ。』

との事。

そこから作戦を練ったり、対処法など様々な話し合いが入った。

今回ばかりは妥協などはできないらしい。

花子『それで…ここ一週間は絶対に気を抜かないでほしい。……ここの生徒にも危害を加えるだろうから。』

ということで会議は終わった。

別にこの内容がどうでも良かったわけではないが。

……まさか。

まさか…コイツにっ…！？

土籠「おいっ…！！ほのかっ…！！ほのかっ…！！」

体を相当揺さぶるが全く目を覚まさない。

代わりに…

ほのか「…ぅ…ぁ…」

唸りながら顔をしかめている。

！！っ…クソッ…！！！

俺はまたほのかを横抱きにすると急いで保健室を出る。

土籠「チッ…！！！」

一旦、俺の境界に行くしかねぇっ…！！

俺は七番サマから、境界の使用は許可されている。

なんでも一番信用出来るとか。

依代はなくなったが、今でも出入りできる。

……しばらくはほのかを俺の境界に匿おう。

俺は悔やみながら境界へ向かった。