〇〇しないと出られない血鬼術

煉獄さんと社交ダンス【リクエスト】 ページ12

【煉獄さんと社交ダンスしないと出られない部屋】


「Aくん！早く出るべきだと思うから踊ろうか！」


『やる気十分ですね』


煉獄さんは刀を置き、私に手を伸ばした。


『刀、つけておかなくていいんですか？』


「うむ！この部屋からは微量の鬼の気は感じるが、十二鬼月ではない！


この距離なら、急な反撃でも対応できる！」

成る程。さすが煉獄さん。


私は伸ばされた手に自分の手を重ねた。


すかさずなる音楽。


有名なワルツに合わせ足の移動をする。


『煉獄さんって社交ダンスできるんですね』

オーバーターンドナチュラルターン。

「幼き頃から、色々と叩き込まれたからな」

懐かしむような、慈しむような声だった。

「そう言うAくんも見事な足さばきだな」


『家が華族ですので。』

ここからは難しいターンが続く。

煉獄さんも察したようで黙って踊る。



ドレスか？と見間違うほどパニエを着て膨らんだ少し長めのスカートが翻り、煉獄さんの足に何度もあたる。



「前から思ってたがね」


簡単なステップに入り煉獄さんが話す。


「はい、何ですかね？」


『君は綺麗だな』

あまりにも普通に言うものだから、つい『はい』と言いそうになった。


『綺麗！？』

「あぁ、揺れる隊服のスカートもステップに合わせて揺れる腰までの長い薄水色のその髪も綺麗だ。


部屋に窓があるだろう？僅かに月明かりが入り、キラキラと輝いている。」

なんて恥ずかしいことをこの人は言うのだ。


『そんなことは……というよりあまり女性にそんなこと言うのは。勘違いしますので』


「これは残念！できれば、勘違いしてほしいものだがな」


ばっと顔を上げる。


予想よりもずっと近い煉獄さんにドキッとする。



「君は、思い違いをしてる！俺は、惚れた女以外にこれほど褒めない！

君に惚れたから、純粋に褒めてるのだ！」


当然と言うようなその物言いに私は



『私も、煉獄さんを慕っています』……次の煉獄さんの話までSTOP

『他に好きな人がいます』……推しキャラまで待ってて！



おや？半分ニートガールさんに言いたいことがあるようですよ！


「りくえすとありがとうな！

君とダンスができて、とても嬉しく思う！

今度踊るときは、是非【恋人】として踊りたいものだがな！

ダンスの練習とかも俺は手伝うからな！


何てったって君と入れる時間が多くなるからな！」


リクエストありがとうございます！

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