近づかないで！！！

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少しだけ顔を上げると、目が合う






困った笑顔を浮かべたほく







やっぱり、迷惑なんだなって、、いっそう涙が止まらなくなる





ほくの手が、私の手から離れて頬を包み込まれると指で目の下を撫でられる。






「…A、俺は、Aの気持ちを迷惑なんて思ったことないよ」







低いようにも高いようにも聞こえる大好きなほくの声が、優しさに加工されて言葉を紡ぐ







「Aが俺の言葉や行動一つ一つに喜んだり、照れたりするの、可愛いと思ってる。それと同時に、泣いたり、落ち込んだりする姿を見て、ちゃんと守ってあげられないことがもどかしかった」







嘘だ…それはメンバーとしてでしょ？






ほくが紡ぐ言葉は、私の想像とは真逆のものばかり。









まるで、私の気持ちを救いとるような…そんな、









「最初は、Aの想いを尊重しようと思ってた。だけどさ、もう見てらんないんだよ…」








困った笑顔のまま、肩を竦めて笑うほく




顔からすっと離れたほくの手が再び私の手を包み込んで、


そして言葉を紡ぐためにほくの口が開かれる。







「10年以上好きでいてくれて、ずっと、その気持ち守ってくてありがとう。…これからはさ、Aがずっと守ってきたその想い、俺にも守らせてよ」









止まりかけてた涙がまたぶり返すように溢れた




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