411話 罪人 ページ48
______どうして、どうしてお前がそれを知っている?
驚きで一瞬できた隙を狙われ、私の目の前に来ていた無惨に片手で首を絞められた
..........どうしよう、これじゃ息ができない
苦しそうに(-_-)を歪める私を見て、無惨は意地悪い笑みを浮かべる
「!?......Aを離せ、無惨!!Aは優しい!すごい人だ!
お前のような、悪質で生き汚い人殺しとは違う!!ふざけるのもいい加減にしろ.....!」
炭治郎と伊黒さんが、私を助けようと無惨に次々と攻撃を仕掛けてくれる
嗚呼、苦しいなぁ........
確かに酸素も足りないけど、今は心が、自分の胸が苦しい
″ごめんなさい、違うの炭治郎。ごめんなさい皆、ごめんなさい兄さん____″
痛かった
首が尋常ではない力で締め付けられ、握っていた刀は私の手から滑り落ちた
ガシャン......
炭治郎が、私に向かって何か叫んでいる
伊黒さんも、どうやら必死で声をかけてくれているみたいだった
だけど、意識がぼんやりして一言も聞き取れない
_______そんな中で、無惨の声だけが頭の中に鮮明に響いて、非常に気持ちが悪かった
「大層な仲間をお持ちだな、流星A。罪人のお前をひどく信じきっている様子だぞ。
お前は人殺しの悪魔だろう?その悪魔が鬼を狩っているとは、実に滑稽だ....
お前に、私の知りうる全てを教えてやろう。
何故一度死んだはずのお前が、もう一度この世界に生を受けたのかについてを、なぁ?」
聞きたくない、やめろ、話そうとするなバカ野郎
そうやって悪態をつこうとするけれど、首を絞められているのだから声が出ない
また炭治郎が何かを叫ぶけど、やっぱり私の耳には届かなかった
.........きっと、皆私を幻滅するな
例え鬼舞辻無惨を倒して生き残れたとしても、もう鬼殺隊に私の居場所はなくなるんだろう
己が生命の危機に立たされている状況下で
未だに私は、そんな風な流暢で呑気なことを考えてしまっていた
「流星A、お前はこの世に呼び戻されたのだ。
お前はあの世に行き損ねてしまった、謂わば出来損ないの成り損ないだ。
存在の呼吸を最初に編み出した戦国時代の剣士、在世心寿という女について話してやろう」
鬼舞辻無惨は、まるで遠く昔を見つめ返すように、ゆっくりとそう話し出した
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セブンス・エイカン(プロフ) - キメツ好きさん» 好きですか!本当ですか!?(喜)無一郎君はできれば助けようと思ってます、コメントありがとうございます.....!じゃんじゃん(?)救済して行きますよー! (2020年6月22日 22時) (レス) id: b773bec88c (このIDを非表示/違反報告)
キメツ好き - はぁぁぁ泣けますね.....やだ好きです.....()御館様もしのぶさんも助かって良かった!!玄弥くんは.....悲しいけど.....無一郎君は助かるんですかね?救済してください!お願いします! (2020年6月22日 17時) (レス) id: b2fc3cf6a1 (このIDを非表示/違反報告)
セブンス・エイカン(プロフ) - 中トトロさん» ありがとうございます!面白いと言ってもらえて嬉しいです!更新頑張りますー! (2020年5月21日 7時) (レス) id: b773bec88c (このIDを非表示/違反報告)
中トトロ(プロフ) - 続編おめでとうございます!とっても面白いです!これからも更新頑張ってください!楽しみにしてますよ! (2020年5月20日 23時) (レス) id: b4064f663e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セブンス・エイカン | 作成日時:2020年5月17日 20時