407話 刀 ページ44
_____全く、鬼舞辻無惨という男は本当に厄介な攻撃をしてくれる
物を引き付けられるなんて聞いてない
何より、それならば引き付けられないため更に大降りに避ける必要がある
更に体力を削ってくる攻撃に苦戦するなか、伊黒さんだけいち早く戦場に戻ってきた
良かった
どうやら、蜜璃のことは無事隠に預けられたらしい.....
だけど彼がいつも隠していた口元は、巻かれていた包帯がほどけて露になっている
『......伊黒さん、すみません、内側に入り込むための隙を作ってくれませんか!』
「!?っ、あ、嗚呼........無理は、するなよ!流星A....!」
だけど、傷があろうがなかろうが、伊黒さんは伊黒さんだ
彼はきっとそれを本当に気にしていたのだろうけど、私たちはそんなことは気にしない
それが人の個性だと、ただ、そう思うだけなのだ
_____さあ
そろそろ捨て身で行かないと、こっちの切り捨てが間に合わない
″存在の呼吸 陸ノ型 左の機関銃″
″参ノ型 念糸罠″
″漆ノ型 神左悪右″
『ああもう、さっさと死ね!バカ野郎......!!早くっ、諦めろよ!』
「それは此方の台詞だ小娘......身の程をわきまえろ、無礼者」
とにかく至近距離で攻撃を繰り返し出すも、すぐに再生されてしまって勝ち目がない
......そして私は
いつまで経っても余裕でそこに立っている無惨が、憎々しくて仕方がないのだった
ああウザったい、憎たらしい
早く死んでしまえ、お前なんてさっさといなくなれ
そう思っている間にも、何とか逃げ回っていた剣士たちがまた数人死ぬ
「あ、っ......」
『....!?兄さん、避けて、嫌っ______』
今度は、義勇兄さんの手からか刀が弾き飛ばされた
いつもはそんなことあるはずがないから、きっと握力が弱ってしまっているんだろう
だけど、そんなに心配する必要はなかったみたいだ
ガキィッ____
「ボケッとすんじゃねえぶち殺すぞ!!」
「おい、貴様はまだ戦えるだろう.....!早く防御の姿勢を取れバカめ!!」
咄嗟に動けなかった私の代わりに、不死川さんと伊黒さん、悲鳴嶼さんが動いてくれた
良かった、良かった、本当に良かった......
兄さんまで失ってしまえば、私はもう動けなくなる
今の今まで私を突き動かしていた堰が、きっとプツリと切れてしまう
歩け、動け、刀を振るえ
その時私の視界の隅に、小さな三毛猫が走ってくるのが見えた
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セブンス・エイカン(プロフ) - キメツ好きさん» 好きですか!本当ですか!?(喜)無一郎君はできれば助けようと思ってます、コメントありがとうございます.....!じゃんじゃん(?)救済して行きますよー! (2020年6月22日 22時) (レス) id: b773bec88c (このIDを非表示/違反報告)
キメツ好き - はぁぁぁ泣けますね.....やだ好きです.....()御館様もしのぶさんも助かって良かった!!玄弥くんは.....悲しいけど.....無一郎君は助かるんですかね?救済してください!お願いします! (2020年6月22日 17時) (レス) id: b2fc3cf6a1 (このIDを非表示/違反報告)
セブンス・エイカン(プロフ) - 中トトロさん» ありがとうございます!面白いと言ってもらえて嬉しいです!更新頑張りますー! (2020年5月21日 7時) (レス) id: b773bec88c (このIDを非表示/違反報告)
中トトロ(プロフ) - 続編おめでとうございます!とっても面白いです!これからも更新頑張ってください!楽しみにしてますよ! (2020年5月20日 23時) (レス) id: b4064f663e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セブンス・エイカン | 作成日時:2020年5月17日 20時