【鬼滅の刃】偶然、または必然か・漆【ハンターハンター】

392話　未来の行方(Noside) ページ29

「＿＿＿＿Aちゃんと義勇は、本当にあっちで大丈夫かしら.......」




先程まで流星Aがいた方をしんみりと見つめながら

Aの義理の姉である冨岡蔦子は、少しだけ寂しそうな声音でそう呟く


その隣では、Aの兄弟子である錆兎が、蔦子と同じように少し眉を下げて立っていた




「さぁ.....未来がどうなるかは、この世の誰にもわかりませんからね、蔦子さん。

　ただ、俺たちはAや義勇を信じている。今の鬼殺隊なら、きっと無惨にも打ち勝てると」




生真面目な顔で誰にともなくそう言う錆兎に

蔦子は「そうよね、錆兎君の言う通りだわ。あの人たちなら、きっと大丈夫ね」と頷き返して


初めて触れたまだ１６の妹の、確かな温もりを記憶するように目を閉じた




『＿＿＿＿＿ここで、９人の変わった子供たちを見ませんでしたか？


　黒髪の男の子を中心とした、背丈も髪色も服装もバラバラの、仲の良い９人組』




その問いに出てくる人物はいったいAの誰なのか、二人にはわかっていなかった



.......しかしまあ


直感的にそれらがAの大切な人であることは把握していたし

Aを心から大切に思ってくれる人なのなら、それが誰であるかは二人には関係がなかった



そうして、二人は答えた




「確かに、俺たちはその特徴に当てはまる９人を見たことがある」と


「照れくさかったのかしら、Aちゃんが頑張っているのを一目見たら帰ってしまったの」と




事実、その９人組は＿＿＿＿＿＿未来の幻影旅団の子供たちは



＿Aなら、力があるからきっと大丈夫

＿どうやら、仲間にも恵まれているようだし安心だ




そんな仲間たちの様子を想像したのか、クスリと小さく笑って、Aは現実へと戻っていった








「.............義勇、しっかり、お友達や後輩を守ってあげるのよ.......」






蔦子のそんな呟きは、川のせせらぎに飲み込まれて消えていった

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