よん! ページ4
どれも素晴らしい演奏だった。
だけど、飛び抜けてノエルとジリアンの演奏はとても素晴らしいものだった
本当にこの世界に来たんだって実感が湧いた
感動したよ...原作を見られた歓喜と変えられない悲しみが溢れたけれどね...
「それでは、今年度のラプラスピアノコンクール最優秀奏者の発表に移りたいと思います。」
「──ノエル...ジリアン...」
「みなさまもご存知のとおり、このコンクールの最優秀奏者は市の記念式典にて、ピアノを弾くことができます。」
「清く美しい音楽には退魔の力があるとされ、ラプラスの街をまた一年間、災いから守ってくれることでしょう。」
まあこれから災いの連発ですけどねぇ...
退魔とは?って問いかけたくなるね
「今年度の最優秀奏者・・・・・・
そして栄誉ある式典奏者に選ばれたこは・・・ジリアン・リットナーさんです!おめでとうございます!」
「わあ、ホ、ホントに...!?」
「...!?」
そう、司会が言うと
周りがジリアンに拍手を贈る
ノエルは、それを何かの間違い、と思うだろう
けれど、結果発表が終わった後には、ノエルの演奏の方が良かったって声が多かった。
...傷口に塩って言葉知ってるのかな!!
まあ知るはずないよね!
「・・・」
「ノ、ノエル...落ち込まないで...って言っても無理だと思うけど...私は、ノエルが誰より努力してること知ってるよ。がんばってたよ
私が今まで聞いた演奏で1番良かった」
もちろんジリアンも良かったけどね!
「クリスタ・・・」
「...来年もあるし。さ、ジリアンを祝いに行こ!」
「ええ・・・」
そう言って私たちはジリアンのところに向かった
けれど、ジリアンは誰かと話していた
「いえ...ボクなんてそんな...
家柄だって大したことないし...」
「ジリアン君は確か市街地の出身だったかな?確かに音楽を志す者には金持ちが多いが...
それは演奏そのものとは関係のないことだ。もっと自分のピアノに自信を持つといい。」
「...あ、ノエルにクリスタ。」
どうやらジリアンは私たちに気がついたようだ
「ふむ、ご友人か。ならば私は席をはずすとしようか。」
ジリアンと話していた人は私たちに気を使って何処かに行ってしまった
「ねぇノエル。あいつって...」
「あいつ、だなんて口が悪いですわよ?あの人はラプラスの市長...ラッセル・バロウズですのよ」
「私、あの人嫌いなんだよね」
「そんなこと思っていても言ってはいけませんわ」
「──はあい」
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