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「実は君と会ったん、会議ん時が初めてやないんや。覚えとらんやろうけど、俺だけが一方的にやから」
『___』
オークション、と言えば目を見開いてぴくりと動いた。
動揺しているのが見て取れる。せやろな、そん時のAを一番良く知っとるのはAやろうから。
「俺はそん時はグルさんと国を創り上げたばっかやって何も出来へんかってん。一刻も早く幹部となれる人材が欲しい。いろんな才能のある問題児ばっか集めて、でもまだ今の半分くらいやな。そん時君と会ってん」
彼女のその頭の良さにはもう追いつけないだろう、多分今の幹部の半分の数が集まった年とその頃の自身の行動を見返しているのか。
悔しそうに、悲しそうに、辛そうな表情をして逃げようとするからその前に裾を引く。
怖がらせたらあかんから、控えめに引く。
「そん時オークションにゾムと任務で行ってん。ゾムは楽しそうやったけど、俺は気持ち悪い事この上無かったん覚えとる。」
知っとるやろ?と聞けばごめんなさい、とだけ。
何がごめんなさいなのか全くわからないがまあええか。
手錠をかけられ、着とらんも同じな露出の高い服を着せられた男女。
綺麗に保存された臓器や肉。幼い子供はボロボロの服を着せられていて、まあ気味の悪い趣味を持った男女が買うのだろうと予測した。
その中で彼女だけははっきり覚えている。
やはり前からAは何か惹きつけられるようなものを持っていた。
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たい焼き - とっても面白かったです!オスマンがすっごい刺さりました!! (3月18日 18時) (レス) id: 5f87212f07 (このIDを非表示/違反報告)
暁 - あッ好き!!!!! (8月7日 16時) (レス) @page47 id: 1fc9dc00b9 (このIDを非表示/違反報告)
Saklsaki(プロフ) - こんな胸に来る作品を作って頂き有難うございます。もう泣くかと思いました。月の下り良かったですよ。神作品でした。自分もこんな作品を作れるように頑張りたいと思いました。 (2021年8月19日 17時) (レス) id: 7893269b23 (このIDを非表示/違反報告)
夏目。(プロフ) - すきです。番外編待っとります (2020年10月4日 3時) (レス) id: c6ffa1b029 (このIDを非表示/違反報告)
漢字ノートが終わらない小学生 - めっっっっっっちゃ私の性癖にこう、 『グサッ』的な感じで刺さります!!!! (2020年8月18日 15時) (レス) id: abb7299221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:壱 | 作成日時:2019年12月19日 18時