理不尽クソ幹部から逃げるだけ.3【wrwrd!】

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Aside


国の最厳重警備はどうしても固い。ましてや此処だ。他国より明らかに強いこの国から逃げるなんて無理なのだろうか。

そう思いながら私に死ぬ程キスしてくるゾムさんを見る。


おっさん退けよ…。



『ゾムさん、今何歳？』

「んー？………何歳やろ…んー、まあ、二十なんぼとちゃう？」

『……』

「俺、十なんぼん時に親殺したから此奴らに会うまでにわすれてしもてんな」

『殺したんすか、』

「ふふ、興味あんの？」

『いえ、特に』



なるほど、おっさんやなかってんなごめんゾムさん。

なら私とあんま変わらへんやん。


5.6ぐらいかな。歳の差。たしか私はまだ十代な筈やから。




「君のお父さんも殺したろうか」




は？



『＿＿＿』

「くはははっ、」




乾いた笑い、それにひやりとしてゾムさんの目を見れば目の奥の、心の中を覗かれたような感じがしてぞくっとする。

咄嗟に視線を逸らせば耳にキスが落とされた。




『っ、』

「でも、もう殺しちゃってんな」




我慢しようとして、会話に集中しようとしたけど、びくびくと体が跳ねる。

無理、真面目に今ピンチ。色んな意味でやばい。


ちょっと待って親殺したって何？会話に集中させて、と顔を向ければ今度は顔が近付いてくる。

咄嗟に目を瞑れば、いくら待ってもキスが落ちてこず、目を開ければキスが落とされた。




『っ、！？』

「はー、かわええ。キス待ち顔頂きました」

『……それより、親殺したって、』



聞けば、顔真っ赤やで。と言われ笑われる。

さらに顔が赤くなりそろそろ切りつけようかと考え出した所でゾムさんが口を開いた。

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