止まった時のなかで【ONE PIECE】

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「あっ！！ケイミー〜〜〜〜〜〜〜！！！」




突然降ってきた男、麦わらのルフィは客の動揺を気にせず、目当ての人物へ一目散に掛けて行く。




「ケイミー探したぞ〜！！！よかったー！！！」


「ちょっと！！！まて麦わら！！！何する気だよ！！！」




本当に何する気だよ。マリンは内心そう思っていた。


天竜人がいるこのオークション会場で騒ぎを起こしてみろ、すぐに海軍大将が来て全員やられてしまう。関係ない私達を巻き込むな。




ケイミーに向かって走り続けるルフィを止めたのは残り4本の腕を服の下から出した魚人の男だった。




「きゃああああ〜〜〜！！！

魚人よ〜！気持ち悪い〜〜！！」




シャボンディ諸島では昔から魚人族と人魚族が差 別を受けているらしい。特にここ、ヒューマンオークションに来るような人間達はもっと醜いもの、穢らわしいものとして扱っている。




そんな人間達が魚人の男、ハチに次々と物を投げつける。




ドォン！




そんな中、一発の銃声が響いた。




静けさが広がる会場で天竜人だけが嬉しそうに歌を歌う。




ステージに向かって走っていたルフィはくるりと方向を変え、鋭い目つきをしながら天竜人に近づいていく。




「…待っ…てくれ…麦わら…！」




天竜人に手を出せば自分だけでなくルフィにも危険が及ぶ。だから耐えてくれ、ハチはそう願った。

しかし、そんな願いも叶わず、ルフィは天竜人に向かって歩き出していく。




「何する気だあいつ…！」


「本気か！？」


『嘘でしょ…！？』




ゴォォォン！

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