我妻クン は 予約済み【我妻善逸】

____キライ ページ41

✴ ねこ 様 リクエスト ✴

(夢主side)


善逸が、怒っている。


これは大変珍しいことだ。

いや、正しくは この(・・)怒り方は珍しい


嫉妬して怒りながら泣きついてきたり、口喧嘩の時に顔を真っ赤にしてぎゃーぎゃー騒ぎ立てながら 怒るのには私も慣れている。

でもこんな風な怒り方をされると

どうしていいか分からない。


それに、今回の原因は 完全に私にある。


いつもはどっちもどっちだったり

善逸の女の子大好き特性から起こる喧嘩中がほとんど


...今回は、私が悪い。


最近の任務の連続によって正直私の体は限界を迎えていた。


自分でもわかっていたが任務は任務だ。放棄するわけにはいかない。


善逸も私の異変に気づいていたらしく、


貧血を起こした私が任務に行くのを善逸は全力で止めた。


さあやの分の任務は俺がやるから、とあのビビりの善逸が言ったのだ。


その時ばかりは善逸の優しさに涙が出そうになったが、

この私がそのまま大人しく休む訳もなく 善逸に黙って任務に向かってしまった。


それでこのザマだ。


帰ってきた途端 見たこともないような形相で叱られ、それから1週間 ,1度も口を聞いてもらっていない。


伊之助「お前ら、まだ仲直りしてねえのか」


伊之助にまで心配されるなんて。


気持ちが参っているからか頭も痛い。

吐き気も目眩も同時に襲ってきた。



喧嘩ばかりでも私は余程善逸に依存しているのだと今更気づく。


なんだかんだで大切で


善逸がいないと私はダメらしい


『伊之助、手合わせしよう』


この憂鬱な気持ちと体調の悪さを振り切りたくて伊之助に笑顔で声をかけた。


伊之助「勝負か！！受けて立つ！」



伊之助は嬉しそうに構えたが、ピタリと動きを止めた。


『どうしたの？』



伊之助「お前熱あんじゃねぇのか」


え？


そう聞き返した時には伊之助のおでこと私のおでこはピタリと重なっていて

綺麗な顔が目の前にあった。


距離感つかめなさすぎ。

猪いつ外したのよ...



伊之助「やっぱりな。俺様の勘は当たるんだよ」


伊之助は荒々しく私のおでこを突き放す。


伊之助「勝負はお前の熱が下がってからだ！」



『え、私熱なんてない、よ』



伊之助「どう見てもあんだろ。あちぃし、呂律もまわってねぇぞ。」


『そんな、こ、とは...』



あれ、、？


突然 視界がゆれ、足元が不安定になる。


体がゆっくりと傾き、 そのまま私は意識を手放した。

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