クロトの微笑。

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渉「あ、シスター」

シ「あ、横尾さん.....あ、藤ヶ谷さん」

藤「先日は、大変失礼いたしました！！」

シ「あ、私も、言いすぎました」

渉「なにかあったの？」

シ「いいえ、なんでも」




シスターは、集めた草を袋に入れ乍ら
こちらに微笑んだ







渉「みつは？」

シ「部屋にいますよ」

渉「太輔さんも行きますか？」

藤「俺は遠慮しておきます、きっと俺の顔なんて
　 見たくないと思うから」

渉「そうですか.....じゃ、行って来る」









小走りで教会に入って行った横尾さん






その背中を、俺はただただ見ていた





するとシスターが....









シ「神父様、あれからご飯も全然召し上がらなくて
　 ”きっともう、太輔さんは来てくれない”って泣いてばかりで」

藤「えっ....」

シ「神父様の過去のことなんですが....」

藤「あ、横尾さんから聞きました」

シ「そうですかっ....あの時、なぜ口づけを？」





シスター！！！


見てたんかいっ！！////




今更ながら恥ずかしくなって





つい口籠ってしまった





シ「やはりその場の感情で」

藤「ち、違いますっ！！！！」

シ「では」

藤「好きなんですっ！！
　 北山さんのことっ....守りたいんですっ！！」

シ「.....人は皆、恋心を持つと、すぐに
　 ”愛してる””ずっと一緒にいる””守る”などと
　 綺麗事を並べます」




シスターは微笑んでいた




だが、目の奥は笑っていなくて





明らかに俺を警戒しているとしか
思えなかった

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