◎ さん ページ7
.
「 で、オカルト研究部に入る事になったの 」
『 へぇ〜中々面白そうだね！ 』
「 そう……かな 」
私がそう呟くと香菱ちゃんは“そうだよ！”
と言いながら頷いていた。
『 私は他の部活があるから入れないけど
応援してるね！ 』
「 そんな他人事みたいな 」
『 ごめんごめん、でも本当に私は
家庭部で料理の研究に忙しいから 』
「 うーん…そうだよね 」
香菱ちゃんの作る料理はとても美味しく
お店で出せるぐらい評判が良いのだ。
香菱ちゃんがどれだけ本気で頑張っているのか
それだけで分かる程。
『 あ、そういえば、友達が
オカルト研究部入りたがってたなぁ 』
「 ふーん…………え、」
『 ただ、部長が忙しそうで
中々声がかけられないとかなんとか！ 』
「 誰！？教えて！？ 」
『 えーとね、隣のクラスの…… 』
.
「 胡桃、間違っても怪しい勧誘はやめてね 」
『 そんなの1回もした事ないよ、大丈夫大丈夫！ 』
「 ……そう 」
部活を存続させるための部員集めに
隣のクラスに来ている。
香菱ちゃんが紹介してくれたのだ。
『 あの……オカルト研究部の方々…ですか？ 』
『 そう、“あの”オカルト研究部の部長
胡桃だよ！ 』
「 そんな有名じゃないでしょ 」
その胡桃の言葉に水色の髪をした青年が
目を輝かせながら口を開いた。
『 本当ですか！？“あの”オカルト研究部の… 』
「 ……もしかして私が間違ってる？ 」
『 ふふん、何か御用かな？ 』
『 あの……オカルト研究部に入りたいんです 』
確かに彼はそう言った。
胡桃はその言葉に嬉しそうに頷いた。
「 あ…もしかして香菱ちゃんが言ってた… 」
『 あ、はい…僕は重雲です 』
『 重雲くんね！歓迎するよ、君で部員は3人目！ 』
『 3人！？ 』
3人、という言葉を聞いてとても驚いているようだった。
それもそうだろう。これで入るのを躊躇わなければいいのだが。
『 やっぱり、難しい任務だとか、危険な妖魔だとか
そういうのが沢山あるのか？ 』
「 え 」
重雲くんは至って真剣な表情でそう言った。
冗談では無いらしい。
『 まあ、重要な任務ではあるかもね 』
『 本当か！？ 』
「 胡桃、ややこしくするのやめて 」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 70人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きゃと | 作成日時：2022年8月24日 21時
