顔面偏差値 黄

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あぁ、ほんと天使神山がいて良かったよ





神山くんがいなかったら落ち込みすぎてここまで帰ってこれなかったかもしれないし






でも、好きな人に嫌われるのは辛いな





望「ちょっと、そこの辛気臭い顔してるおばさん邪魔やねんけど」




うげっ、前からでかい物体が現れた




「Aちゃんは意外とガラスのハートなのです。気にしないでください。」






｢お前のことなんかもともと気にしてへんけどただ、ブスが目立つで」






「今日のAちゃんには何も聞こえません、さようなら」





傷心の私にズケズケと悪口を言ってくるこのでかいヤツ



今日は言い返すのにもつかれて




そのまま家に入ろうとした、のに




流「望！ちょ、歩くの速いねん」





……なんだ、この人





「漫画から出てきた王子様！！！！」




こんなイケメン現実にいたのね…。




いや、中間くんももちろんかっこいいんだよ？




だけど、また違ったイケメンな感じ？







望「あー、こいつ見ての通りイタイやつやから」





「もうっ！望はなんでそんな言い方しか出来ないのかなぁ！昔は私の後ろばっか着いてきたのに」





望「いつの話やねん」





いつも通りの言い合いが始まる




…はっ！イケメンくんを置いてけぼりにしてしまった。




「ご、ごめんね、望と遊んでたっぽかったのに邪魔して私、帰るね！」





そう伝えて帰ろうとしたのに





流「あ！おねーさんってAさんですよね？｣





望「ちょ、流星！」





流「俺、望の親友の藤井流星です！
望から話はよく聞いてますっ」





え、望がそんなに私の話をしていたなんて…





感ど…





流「顔は悪ないのに性格がやばいとか、寝顔がほんまブス！とか学校の王子様に告って盛大に振られたっ！とか」




流「ほんまおもろい話めっちゃ聞かせてもらってます」



………


「望、コロス」




望「やってほんまの事言ってるだけやもん」





あんなイケメンに私の羞恥を晒すなんて…





「最低っ！！！」




思いっきり叫んで家に入ろうとすると





ｸﾞｲｯ




流星くんに腕を引っ張られ




流「でも、望Aさんの話するときめっちゃたのしそうなんすよ」





ｺｿｯと伝えられた。





「ふーん、へぇー、ほぉー」





望「ちょっ流星なんて言ったん！？あいつめっちゃキショい顔してんねんけど！」






「ふふっふははっ」





望「きっしょっ！！」

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