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校庭に出て、正門を出る


蒼はちょろちょろと走り回り周りを見渡す



「 いたか? 」



そう聞いてみると蒼はぶんぶんと首を横に振る



( どうすっか…。 )



俺は携帯を取り出し、ラインを開く



( いるかな、いないかな…。 )



数多い友達の中からある文字を探す



「 あった。 」



携帯の画面には《 斎藤凛 》の文字


多分斎藤は由美さんと仲が良い…と思うから今日も一緒に帰っていると思う


俺はそこにある電話のマークを押す



プルルルルルル……ガチャ



『 もしもーし? 』


「 あ、俺、上村です。 急に悪い。 」


『 全然大丈夫〜。 どしたの? 』


「 林さんと今一緒? 」


『 いや、由美なら図書委員の仕事があるって。 』


「 おけ、さんきゅな。 斎藤。 」


『 いえいえ〜。 』



携帯を鞄の中にしまい、蒼に話しかける



「 蒼、そういえばまだ校内見てなかったよな。 」


「 え? あぁ、見てねーな。 」


「 見てみようぜ。 校内も。 」


「 わかった! 」



そうして俺たちは昇降口へと踵を返した



「 俺は放送室とか見てみるから、蒼は……。 」


「 ん? 俺は? 」



____図書委員の仕事があるって。



合わせたくない、二人を


合わせたら何か嫌なことが起こりそうで


合わせたくない、けど



「 蒼は図書室とか見てみろ。 」


「 おう! 分かった! 」



( 俺はお前の幸せを願ってしまうのだ。



たとえ、自分の願いが叶わなくても。 )



蒼はぱたぱたと走って行った


俺はその姿を見送り、蒼の姿が見えなくなったところでふぅ、とため息をついた


俺は昇降口へと行き、靴を履く



そして、家に向かった



蒼はきっと由美さんと会ったら一緒に帰るだろう


そこに俺がいるのは耐えられない


( ごめん、蒼。 )




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クラ - とっても、面白かったです (2017年9月28日 16時) (レス) id: 2a765dcfd1 (このIDを非表示/違反報告)
佳仁(プロフ) - 何回も読みたくなります!消してほしくないです (2017年8月22日 19時) (レス) id: 6bff3cee54 (このIDを非表示/違反報告)
さあさあ - 消しちゃうなんてもったいないです・・・残念です・・・ (2017年8月22日 1時) (レス) id: 1d354ecbc8 (このIDを非表示/違反報告)
アオ - 間に合ってよかったぁ、面白いです! (2017年8月21日 21時) (レス) id: ce8af5c15e (このIDを非表示/違反報告)
翔也(プロフ) - 三日間に間に合って良かった(´・∀・`) (2017年8月21日 15時) (レス) id: 8a71459d56 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さかな | 作者ホームページ:無気力組とシェアハウス、してみたくない?  
作成日時:2017年8月20日 14時

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