幼なじみ【BL】【オリジナル】

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「 上村、おはよ！ 」



そう言ってびしん、と背中を叩いてきたのはクラスの女子

えーと、確か、斎藤凛って名前だったと思う



「 いってーなー。 」


「 あ、ごめんごめん！ 許して！ 」



あはは、と笑う斎藤


うむ、かわいいはかわいい



「 あれ、ほら由美！ 由美も挨拶しなよ〜。 」



由美と言われた人はおずおずと斎藤の後ろから出てきた


由美さんは顔を真っ赤にして目をきょろきょろさせている



「 あ、えっと、凛、やっぱ恥ずかしいよ…。 」


「 は？ 何言ってんの？ おはようって言うだけじゃん！ 頑張って！ 」


「 う、うん…。 」



多分、これは俺に向けられているのだろう


俺を前にしてどきどきしてしまうのもしょうがないよな



ちらりと蒼を見ると、蒼は関係なさそうに携帯をいじっていた



「 お、おはよ…！








___________新庄くん…！ 」


「 ……………は？ 」


「 え、あ、俺？ おはよう。 」



え、待って俺じゃないの？


急に名前を呼ばれた蒼はとても驚いた表情をしている



「 やればできんじゃん！ 由美！ 」


「 うん…！ 」



由美さんははぁあ〜〜っと耳を真っ赤にして胸を抑えている



「 じゃね！ 上村！ 」


「 お、おう。 」


「 し、新庄くん、また学校でねっ…！ 」



そう言って二人は手を振りながら歩いて行った


蒼はぽーっと由美さんを見つめていた



「 蒼！ おーい、蒼！ 」


「 あ、え、何？ 」


「 何見惚れてんだよ。 」


「 いや、あ、可愛いいなぁ〜って。 ね、Aもそう思わなかった？ 」



にへへ、と笑う蒼

その頬は赤く染まっている


グサリ、


何かが俺の胸に刺さった



出た、悪い予感




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