俺の部屋には妖怪が住んでいるようだ【BL】【オリジナル】

。。。拾弐 ページ14

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『ここ、どこだよ…』



俺が連れてこられたのは廃墟のようなところ



｢一応、俺の住処｣



『こんなところに住んでんのか！？』



ちょっとかわいそうなんですけど


うっ…涙が……



｢おい｣



『ん？』



｢声に出てる｣



『まじすか』



それより、



『なんすか、この状況』



｢お前を縛って椅子に座らせてる｣



そう、なぜか俺は縛られています

椅子に座らせられ、腕をその後ろで縛られている


おかげで身動きが取れん



『帰りたいんだけど』



｢だめだ｣



『はぁ？なんで』



｢お前、何者だ？

なんで、狐の主人になった？｣



そう言うとそいつはつかつかと俺に近づく



『普通の人間だけど』



｢だろうな、妖怪の匂いがしねー｣



『で、レントの主人になった理由は知らない』



｢ふーん、

まぁいい、それは今から確かめる｣



するとその瞬間、そいつは俺の唇に自分の唇を押し付けた



『っ！？』



そして舌を無理矢理口の中にねじ込んでくる

身動きが取れないためそのキスを拒むこともできない



『っふぁ、ん、』



舌を絡めたりして口内をぐちゃぐちゃにしてくる



『っ、んぁ…っふ』



それは熱くて激しいキス


ようやく口を離されると俺とそいつの唇の間に銀色の糸が伸びる

そして、ぷつんと切れる



息苦しくて、肩で息をする



『はぁ、はあっ…』



｢…なるほどな｣



そいつは唇を舐めながらにやっと笑う



『は？』



｢狐がお前を主人にしたのも頷ける｣



そいつは顎に手を当てながらぶつぶつと独り言を言っている



｢なぁ｣



『あ？』



俺は今縛られるわ、キスされるわで不機嫌MAX



｢お前の名前は？｣



『…Aだけど』



｢Aか、

俺、Aのこと好きだわ｣



『…は？』




皐月A、
生まれて初めて告白されました


男に、



そして、妖怪に、



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