最低な同居人【JK】

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「こんなところに置いとく方が悪くない?俺のかなって思うじゃん」






『思わないよね?不可侵条約だもんね?!私に関わらないんじゃなかったの?』





「あんたが俺に干渉するのは駄目だけど、俺からあんたに干渉しないとは言ってないでしょ」





『え…なんなの。どこぞの王族の方ですか』





どんだけ我儘なわけ。


そんな理不尽なことある?







「しかもそれ…自分の分だけご飯買ってくるとかありえない」






『チョンさんの思考の方がありえないんですけど。もう…訳が分からない。とりあえず返してよ』




抱えていたタッパーと白飯を取り上げると、なんとも言えない真ん丸な目がキュルンと潤んだ。







「食べてたのに」





くっ…!



ムカつくのに。



ムカつくのに、なんて可愛い顔するのこの人は。







『分かった、じゃあこれはあげる。けど今後は…』






「はいはい、いらないですよ。味薄いし。もっと醤油入れなきゃ俺好みじゃない。45点」






『ひっぱたいてもいいかな強めに』






とかなんとか文句言う割に、箸でさっさか口いっぱいにかきこんだ奴は、ごちそうさまも言わずに背を向けて、自分の部屋のドアに手をかけた。





「あと、チョンさんってやめて。うざい」





『は?』






「ジョングク」





『ジョングク?』



　
そう呼べってこと?





振り向いたかと思えば、どんな感情かも読めない顔でしばらく私を見つめて、部屋に帰っていった。





謎だ。


謎すぎる。





それに、ごちそうさまも言わないなんて、それどころか味付けに文句まで言われて…なんて最低な同居人なんだ。




しかも。





『…炊飯器カラってどういうこと…?』




とんだ大飯食らいときた。
3合炊いたはずなんですけど、こんなことってある?




胃袋ブラックホールなの?



食料の保管場所は考えないといけない。

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