最低な同居人【JK】

天然タラシな奴×you ページ48

「Aさん、この資料を参考に、このお客様の提案書作ってみて」







PCと睨めっこをしていると、
仕事ができてモテることで有名な
キム・ナムジュン先輩が、
朝からとんでもなく爽やかなスマイルで
資料をくれた。







「承知いたしました!いつまでに必要ですか?」







私がそう言うと、








「12時までに貰える?てゆうか、期日を確認する癖がもうついてるなんてすごいね。タスク管理は業務効率を上げるのに欠かせないスキルだよ」







なんて、なんとも嬉しい一言を頂けて、
朝からやる気がみなぎる。








『ありがとうございます!頑張ります!』







「あ、ゴミついてるよ」

　





『ひゃッ!』






先輩の指が、
首をツーッと引っ掻いた。





ゾワゾワッとして、変な声を出すと、
斜め向かいのジミンとバッチリ目が合う。





…邪魔してごめんなさい。









『す、すみません。ありがとうございます』






「じゃあ、よろしくね」






去り際も実に爽やか。






完璧なマネージャーを前にして、
身だしなみも整えられない自分が
恥ずかしくてたまらない。



　



「ねぇ、ナムジュンさんに何されたの」







ジミンが怖い顔してやって来た。




　

『首にゴミついてたみたい』







「この前も耳触られてなかった?」






『あれはね、米粒がついてたの。テヒョンがキンパ口に入れたままくしゃみしたんだよ!本当に恥ずかしかった…。ゴミ取ってもらったの2回目だよ?絶対ゴミ女って呼ばれてるよ…』








私がうなだれると、ジミンが、





「ゴミ女って笑」




って苦笑した。






その笑顔が可愛かったのか、隣のシマから
女の先輩のため息が複数聞こえてくる。




ジミン、恐るべし。







「なんかあの人、Aの反応見て楽しんでるように見えるけどね」







『ゴミとってなにが楽しいの?』







「いや、朝から説明できないからいいや。とりあえず、気を付けなよ?あんなん、顔がよくなきゃセクハラなんだから」







顔がよくなきゃセクハラ…。
なんてパワーワードなんだろう。




　



『ジミンて過保護だよね笑。彼女、大事にされてるんだろうなぁ』







「…別に、彼女には普通だよ」






『そうなの?』






釣った魚には餌をあげないタイプか。



　

「多分今Aが考えてること、違うからね笑」






私の表情を見て、ジミンが笑った。

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