おバカに“お”がつく奴×JK ページ20
「ねぇ、邪魔者もいなくなったし、続きしよう?」
さっき、ジンヒョンのバーで声をかけてきた女が、俺の耳にキスをする。
生暖かい舌の感触。
甘ったるい香水の匂い。
それから、最低と吐き捨てた、さっきのAの表情。
「…やる気失せた。帰って」
「え?」
俺に跨がる女の肩を押して、ソファーから立ち上がる。
「ちょっと待ってよ、なんで急に」
「いちいち理由言わなきゃいけないの?面倒くさいよアンタ」
背中に降る罵詈雑言を無視して、ペットボトルの水を飲む。
…なんで俺がこんなにイライラしなきゃなんないんだ。
今日は、アイツが飲み会だって言うから、夜はコンビニで済まそうと思って。
駅の近くまで来たから、もしかしたらAが帰ってくるかもしれないって、気まぐれに改札口で待ってたら。
「んーA、良い匂いする」
『ちょっと!嗅がないで!くすぐったい!』
男と肩を組んで歩くアイツが見えて、
なんでか、目が離せなくなった。
しかも、相手はモデルかってくらい綺麗な顔をした男で、俺と目が合うなり、へらりと微笑みやがった。
うざ。
それから帰るのも嫌になって、ヒョンのバーに行って、声をかけてきたこの女の誘いに乗って、憂さ晴らししようと思ってたのに…。
結局イライラが募っただけ。
最悪な気分。
「ねぇ、駅まで送ってよ」
「は?」
「この辺、痴漢出るんだから。こんな時間に一人で帰さないでよ」
「…痴漢?」
飛び出して行ったAの背中がふっとよぎる。
マジかよ。
「だから送…」
「うざい。あんたが襲われようが全くもって興味ない」
女が、苛つきながら何か喚いて出ていった。
今、何時だ。
もうとっくに23時を回ってる。
確かにこの辺は駅周辺以外、人通りも少なくて道も暗い。
…さすがに、どこかの店に入ってるよな。
一人でわざわざ暗い夜道を歩く女なんていないだろうし。
でも。
アイツのことだから、困ったフリした男に同情してホイホイついていくかもしれない。
節約とか言って公園で野宿するかもしれない。
さっきのモデルみたいな男の家に泊めてもらうかも…
いや、それは別にいいじゃん。
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オサナイ(プロフ) - namiの部屋さん» namiの部屋様、嬉しいコメントありがとうございます^_^サディスティックなグクちゃんもいいですよね♡わかりみが深すぎますw (2022年9月24日 21時) (レス) id: 5bc8bd2025 (このIDを非表示/違反報告)
namiの部屋(プロフ) - まだ読んでる途中なんですけど我慢できずにコメントさせていただきました!何年もうらつく愛読してますが久しぶりに私のドストライクの小説と出会えました!!このドSグクのキャラ最高です大好きです!引き続き楽しく読ませていただきます!更新頑張ってください! (2022年9月24日 14時) (レス) @page13 id: bde19c8f5c (このIDを非表示/違反報告)
オサナイ(プロフ) - ukさん» uk様、勿体ないお言葉ありがとうございます;勿体なさすぎて焦りますwこれからも悶絶していただけるようにw、頑張って更新しますー! (2022年9月3日 11時) (レス) id: 507e311f10 (このIDを非表示/違反報告)
uk(プロフ) - て、天才なのでしょうかと何度も思いました。オサナイ様の書くグクが可愛くてかっこよくて何度悶絶したか…。続きを読むのを楽しみにしてます。 (2022年8月31日 18時) (レス) @page50 id: 1deb3068ed (このIDを非表示/違反報告)
オサナイ(プロフ) - せなさん» せな様、感想ありがとうございます♡勿体ないお言葉でございますッ。グクテテ、バチバチしてますね笑 たくさんたくさんバチバチします、これからもきっと笑 (2022年8月30日 19時) (レス) id: c4780ee8d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:オサナイ | 作成日時:2022年8月11日 19時