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田舎の夜は美しい。空には星が煌めき、自然の音が様々な生き物の眠りを彩る。ただし、社畜を除いて。
｢いやー、助かったよ硝子、まじ感謝｣
｢はは、無事帰れて良かったね｣
｢いやそこじゃなくてさぁ｣
携帯電話を耳に当てて、社畜代表の私は同じく過労でぶっ倒れそうな同期家入硝子と通話をしていた。話題は、今回の誘拐について。
｢ちょうど例の“手紙”が溜まってたところだったんだよね。危うく見つかるところだった。五条ってば不法侵入常習犯だから｣
｢あー、アレね。…まだ話せてないわけ？｣
｢そもそも話す気ないの。ほとぼり冷めるまで待とうかと｣
｢五条に気づかれるのとどっちが先だか…てか、不法侵入に関してはちゃんと怒りなよ。アイツ付け上がるし｣
｢えぇ〜、困るぅ｣
もう化粧は完全に落とし、缶ビールを机に置きながら通話はスピーカー。じゃあ何をしているのかと言えば、最近出来ていなかったフットネイルだ。これがあるのとないのでは日頃のモチベーションがダンチである。
｢大体、Aは五条に甘すぎるんだよ。少しは躾とかないとヤバいんじゃない｣
｢うーん。めんどくさっ、あはは｣
｢こっちは大マジで言ってるから。あと、五条が高専出ていったかどうかの情報を伝えんのもぶっちゃけ面倒だし｣
｢それはマジで頼むよ硝子ぉ〜、夏油にも学長にもお願いしてるし、それが無いと五条怒らせちゃう｣
｢分かってる。別にそこを怠る気はない。私は単に、“線引きはしとけよ”って言いたいだけ｣
｢そうねー、結婚するか別れるかだよねー、普通｣
考えたことが無いわけでは無い。五条と付き合い始めてからもう長いこと経つ。私と同年代の女子達は半分以上結婚し始めているし、このタイミングを逃せば世間から売れ残りと判断されることは火を見るより明らかだ。
そして、何より五条が“結婚しよう”とうるさい。安心させろ、とも。
だがしかし、私の色々な疑念から、中途半端に関係を続けているのだった。
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作者(プロフ) - ぽぽさん» ありがとうございます🙇♀️今作品でもコメント頂けてとても光栄です😭これからも応援よろしくお願いします☺️ (3月18日 18時) (
レス) id: b4c68f46cc (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - メルさん» ありがとうございます🥰まじで嬉しいです✨️せっかくだから書いてみようかなと思えました！☺️ (3月18日 18時) (レス) id: b4c68f46cc (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽ(プロフ) - めんどくさいおじさんの五条先生も好きですが、メンヘラの五条さんも思わず想像ができてしまいました笑テンポの良い作品で本当に作者様の作品はハズレがなくて私の心にどんぴしゃです; ; (3月10日 22時) (レス) @page4 id: cce9129f81 (このIDを非表示/違反報告)
メル(プロフ) - まじで好きっす (3月8日 18時) (レス) id: 1ce28027fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：作者 | 作成日時：2024年2月29日 1時
