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五条のそういったところが人とズレているのは分かっていた。だってそもそも、そういう家に生まれてきた天才だし。でもちゃんと意識し始めたのは例の“手紙”が始まった辺りから。
「その、“手紙”のことバレたらさ、たぶん五条は五条家の中の犯人を徹底的に調べて、二度と陽を拝めないぐらいには潰すと思うの」
「まぁ、しかねないね」
「そういうの、私無理でさ〜…別に実害はほとんどないんだから、もうしないでくださいねって終わりたいんだよね」
「そう。だったらそれ、五条に話すべきなんじゃない?」
「倫理観のない五条に?それこそ、私の見えないところで犯人潰しそうで怖いよ」
「…確かに」
共感を得られてなにより。私は多分、信用していないんだと思う。五条のことを。
付き合い始めて1年ぐらいで、ちゃんと私も自分の気持ちの芽生えに気づいた。そこからは両想いだ。五条のことは大好きだし、愛してもいる。
ただ、もし五条や五条家のそういった面に、私の大事な人が巻き込まれてしまうのなら、離れるしかないとも思っている。
「ま、五条家はそのうち嫌がらせやめてくるでしょ。こんな何の長所もない小娘に構う暇無くして」
「小娘って歳じゃないよ、私達」
「酷いよ硝子…」
「でも、自分を無闇矢鱈に卑下すんなよ、Aにも長所はある」
「最高だよ硝子〜!」
持つべきものはやはり親友だ。五条のせいで交友関係がかなり狭まってしまったし、せめて大事な友人とは永遠に仲良くしていたい。
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作者(プロフ) - ぽぽさん» ありがとうございます🙇♀️今作品でもコメント頂けてとても光栄です😭これからも応援よろしくお願いします☺️ (3月18日 18時) (レス) id: b4c68f46cc (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - メルさん» ありがとうございます🥰まじで嬉しいです✨️せっかくだから書いてみようかなと思えました!☺️ (3月18日 18時) (レス) id: b4c68f46cc (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽ(プロフ) - めんどくさいおじさんの五条先生も好きですが、メンヘラの五条さんも思わず想像ができてしまいました笑テンポの良い作品で本当に作者様の作品はハズレがなくて私の心にどんぴしゃです; ; (3月10日 22時) (レス) @page4 id: cce9129f81 (このIDを非表示/違反報告)
メル(プロフ) - まじで好きっす (3月8日 18時) (レス) id: 1ce28027fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:作者 | 作成日時:2024年2月29日 1時