階級・甲の癸さん拾弐

546話 ページ39

『お師匠様ああああああああああ』



僕のお腹辺りに腕を回し、そのまま抱き上げながら蛇さんから離れさせてくれたお師匠様に抱き着く。



蛇さんめ…蛇さんめ…！！



蜜璃ちゃんがいるくせに、浮気者かこの野郎…！！



そんなことを思いながらも、今蛇さんの顔を見ることは出来ずにお師匠様の胸に顔を埋める。



冨岡「………伊黒、Aに何をしていた。」



伊黒「見たままのことだが。」



『違いますお師匠様僕が押し倒したわけではなくですね、倒れそうになったのを蛇さんが庇ってくれて…あ、元々庇ってくれたからああなった…え、ありがとうございます…？』



少し混乱しながらも、少し蛇さんの方を見ながら頭を下げてお礼を言う。



伊黒「ああ、別に良い。」



冨岡(何故そんなにも普通なんだ…今何をされそうになっていたか分かっていないのか…暫くは伊黒と二人きりにするのは危険だな…だが蝶屋敷に居る限りは交互で監視が決まっている…だから、)「A、俺の家に来い。」



伊黒「貴様人のことを言えないだろう…！！」



『いや蛇さん何考えてんだよ、お師匠様は監視が蛇さんになった時のことを考えてそれだと心配だから体調が万全になるまで家に居ればいいって言ってるんだよ。』



伊黒「何故分かる。」



『僕だから…？』



…すると、お師匠様はぎゅっと僕を抱き締めながら…首筋に顔を埋めてきた。



いやあの、擽ったいし距離感考えてくださいお師匠様。

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