階級・甲の癸さん捌

326話 ページ7

カナヲ「……………」



カナヲちゃんが、少し驚いたようにしながら僕を見ているのが分かる。



…カナエさんが殺されているんだ、意味分からないよね。



雪希「おかしい…おかしいおかしいおかしい！！

あなた絶対に頭がおかしい…何を考えているのかわからない！！

そんなのただの偽善でしょ、自己満足でしかないでしょ！？

勝手に哀れんで悲しい生き物だと思い込んで…そんなこと思っているあなたの方が鬼を侮辱してるんじゃない！？

あなたなんて…所詮弱虫臆病者な…ただの偽善者なくせに…！！」



…ああ、いずれ言われると思っていた言葉…こんな奴に言われるなんて…



累「…偽善かどうかを決めるのは、僕達鬼なんじゃないの。」



『…累、』



累「少なくとも僕は…Aのその優しい気持ちに救われた。」



桜花「無理矢理鬼にさせられた私達からすれば…殺しに掛かってくるあなた達の方が分からない。

正気もあって…人を喰うつもりも何もないのに…。

それを分かった上で、殺さず共に居てくれる…そんな綾木さんの何処が偽善者なの。」



…累…桜花ちゃん…



雪希「意味が分からないって言っているの…あなた達鬼と、人が…ともに生活出来ると思ってる？

食べるものも、行動出来る時間帯も、何もかもが違うのに…何で？」



…確かに、そうだよ…でも、



『生きてるんだよ…必死に。』



雪希「無理なの！！人と鬼は…共存なんて出来ない！！

あなたには…鬼を救うことなんて、出来ないんだから！！」



っ…知ってる、よ…！！

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