階級・甲の癸さん捌

322話 ページ3

『全集中、雨の呼吸…弐ノ型・秋雨。』



秋雨を放ち、目を瞑りながら走る。



『あー、二つの気配…両方階級は癸って言ったところかな…いや一つはそれよりは上か…？』



階級はそんなもんな感じがするけど、実際どうかは分からない。



桜花「いや其処まで分かるの！？チートかよ！！」



『雨の中でだけねー。』



累「ちーとって何…？」



さり気なく現代風会話しちゃったじゃんね()



『桜花ちゃん、あの箱持ってね！！』



桜花「はい！！」



その時、上から気配がする。



『参ノ型…霧雨！！』



「きゃあ！」



「…！」



…そんな声とともに現れたのは…



桜花「最終選別の時の…と、誰？」



『ッ…！！！！』



思わず舌を思い切り噛んでしまう。



何故此処に居る？



『埜田…雪希…！！』



雪希「ダメですよ、何で鬼を守るんですかっ！？」



…ああ、あなたは僕の邪魔をするんだね…？



『…隣に居るのは…』



雪希「栗花落カナヲちゃん、あの胡蝶しのぶさんの継子です！！」



お前に聞いてねぇんだよ…



竈門(何だ…！？ずっと優しい匂いがしていたのに…急に殺意の匂いが…！！)



『…先輩の邪魔をするんですね、その意味が分かりますか？』



雪希「此方の台詞です！鬼を守るなんて…隊律違反でしょう！？」



うるさい…うるさいうるさいうるさい



『ぐちぐちぐちぐち言ってる暇あるなら、刀抜けば？』



雪希「でも…」



『そっちが来ないならこっちが行く。』

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