30話☆ ページ32
「……………」
〈……………〉
斎藤「……………」
『……………』
…一言で言えば、“やっちまった”。
元の世界に居た時も色々あって、頭に血が上るとこういうことを度々やってしまっていた。
妹や弟に咎められ、最近はそれも隠していたのに…やっぱり素のものだからどうしても出てきてしまうらしい。
出来るものなら見逃して欲しいけど…目の前でぷるぷると震えているこの人達を見れば、それが無理だということくらいは一目瞭然。
だから敢えて言おう。
「やっちまった。」
でもさぁ仕方ないじゃん!?
この時代の人達は武力で町の人を脅かしては自分の思い通りにしようとしてるって感じがするし!?
とても腹が立つのですけどこれは一体どうしよっかなー!?
〈馬鹿にしやがって!〉
そう言った男(多分浪士)は、刀を抜いて私にかかってくる。
ヤバイこれは死ぬ───
キインッ
金属がぶつかる音…それは、浪士の刀と…天馬さんの持つ刀がぶつかったことで聞こえたらしく。
「…あ、」
『中々面白かったです…後は我々に任せ、下がっていてください。』
「わ、分かりました…!」
私の前に立つ天馬さんと斎藤さん。
『どうします?』
斎藤「町人を脅かしていたことに違いはない…捕らえるぞ。」
『御意。』
そう言って戦い始める二人はかっこよくて…見惚れていた。
だから気付かなかったんだ…私の背後に、迫る影に。
斎藤「!!天野!!」
「え、」
ザシュッ
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