24話☆ ページ26
沖田「…何しに来たわけ?」
『貴方があまりに遅いものですから、彼女に何かしているのではないかと思いまして。』
沖田「何でそうなるの?ていうか天馬くんってほんと、この子の前だと饒舌だよね。」
「天馬さんって無口なんですか…?」
沖田「一くんみたいな感じ?」
「…ああ。」
沖田「納得しちゃったよこの子。」
…でも、私の知っている…見ている天馬さんは、結構話してるけどな…。
『…良いんじゃないですか、外に出しても。』
沖田「はあ!?」
『何も考えずに言っているわけでもなさそうですし。』
…分かってくれるんだ。
「…探しているものがあって。」
鞄を探している。
…だって…あの鞄の中には…
『副長には僕から掛け合ってみます。』
沖田「ちょっと、この子は僕の小姓だよ?勝手に決めないでくれない?」
『貴方はこのまま彼女をここにずっと居させる気ですか。
偶には外にも出さないと、逆に疲れが溜まり、場合によっては何かが起こるかもしれませんよ。』
沖田「っ…それは…」
『では、そういうことなので、僕はお先に。』
それだけ言うと、部屋借り出て行ってしまう天馬さん。
沖田「…何でいつも、」
そう言い、唇を噛み締める沖田さん。
…ずっと思ってたけど…
「…沖田さんって、天馬さんのことが嫌いなんですか…?」
思わず言ってしまったその言葉を、後悔するまであと数十秒。
3人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ