23話☆ ページ25
「…帰りたい。」
あれから数日、私は自室で食事を摂ったりしていて…部屋から出ることを許されない。
…それってさぁ…近藤さんの小姓だった場合じゃないのかな(床ダン)
おかげさまでホームシックにはかかるし…妹や弟や“みんな”に会いたくて仕方ないんだけど…。
髪の毛で隠れて見えないようになっているイヤリングにソッと触れ、目を瞑る。
「…どうすれば帰れると思う?」
…返事なんて来るわけもないのに。
沖田「何独り言言ってんの?」
寝転がってぼーっとしていると、ご飯を持ってきてくれたらしい沖田さんがそう言いながら私の顔を覗き込み訝しげな目を向ける。
「おっ、沖田さん!!」
沖田「君一々声大きすぎない?」
片手でお盆を持ち、もう片手で耳を塞ぐ。
…私ってそんなに声大きいかな…吹奏楽部だったし肺活量はあると思うけど…。
「あの沖田さん、お願いがあって…」
沖田「聞くと思う?」
「オモイマセンネ。」
沖田「君素直すぎないかな。」
嘘言っても無駄じゃないですか(真顔)
沖田「で、お願いって?」
「外に出たくて」
沖田「無理だよね。」
即答かよ。
間髪入れずに即答かよこの野郎。
「何で…」
沖田「君みたいにひ弱な子を連れて行ってもしもの事があったりしたら面倒だし…守らないといけないとかそういう仕事増やして欲しくないから?」
ぐう…ごもっとも…
「…?」
でも、あれ…?
『守るのは貴方ではなく僕の仕事のはずですが。』
「あ、天馬さん…!」
3人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ