ぴんく ぶらっさむ ２ ページ7
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桜の花が満開になる度に
『ぴんくもりもり！』
ふたり一緒に呟いて
私たちは顔を見合って笑い合った。
幼稚園も小学校も
中学校も・・・。
今思い出すと、
小さい頃からその兆候はあったけど、
成長するにつれ、
彼はなんだか人と違ったオーラを
身に纏うようになって行って
高校生になった頃には
モテた、なんてものじゃないほどになり、
私は徐々に彼の隣を
離れて行った。
ある日突然聞かされた
海外に行くね、その一言。
なんて言っていいのかわからずに、
驚きすぎて涙も出なくて、
そんな私に
彼は黙って私の唇に
唇を触れさせた。
彼の存在の大きさを
痛いほど知ったのは
彼が日本を経ってからで、
会えなくても
すぐそこにいるって思ってたから平気だったんだ、
そんなことに今さら気付いて、
毎日、毎日、泣いて過ごした。
連絡先も知らないとか、
真っ暗闇な長いトンネルに
放り込まれたようで、
想像力の足りなかった私は
智を忘れることでしか
自分を救ってあげられなかった。
彼の立場で想いを巡らせることが
出来るようになったのは
大学を出て就職してからだった。
智は知らない国で
言葉が通じない人と
ひとりで生活して・・・
ちゃんと生活できてるのかな、
お給料は？
何かあると、すぐ食が細くなってたけど・・・
ちゃんと食べてるのかな・・・？
「えっ・・・・・それって・・・・
智・・生きてる・・の・・・。」
自分が寂しとか悲しいとか・・・
そんなことばかりで・・・
彼の大変さを想えてなかった自分を
恥ずかしく思った。
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さくら(プロフ) - きくさん» きくさん、コメントを頂きありがとうございました。続きが書けるよう頑張ります♪ (2020年3月2日 1時) (
レス) id: 4b974240a6 (このIDを非表示/違反報告)
きく - さくらさんの作品、どれも素敵で見入ってしまいます！次の作品も期待してます！ (2020年2月25日 16時) (レス) id: a7c47c10e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくら
| 作成日時：2019年4月18日 13時
