陽だまりちゃん難攻不落 ９ ページ29
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彼女はオレに腰を抱かれたまま
顔をあげ両手をあげた。
そしてその指先は
オレの顔に触れた。
「泣かないで・・・？」
彼女のキレイな指が
たどたどしく
オレの顔中に触れ
涙を拭う。
鼻・・高いね・・・
睫毛・・長い・・・
唇・・小さくてキレイな形・・・
言葉と共に
彼女の指が
そこにやさしく触れる・・・。
「やっぱり・・・
キレイな顔・・・、」
彼女はそう言って
微笑んだ。
「オレは・・・
あなたと会えなかった数週間・・・
人でさえいられなった・・・」
彼女の右手が更に上がる。
その手は
オレの髪に触れ、
それからそっと何度か
前から後ろに、
前から後ろに・・・
動かされた。
「子猫の声が聞こえた
気がしたけど・・・
大野さんだったのかな・・・」
「だったら・・・
拾ってくんねぇかな・・・」
小さな小さな声で言ったのに
車のクラクションで
かき消されたかと思ったのに・・・
「私・・耳はいいんだよ？」
「オレと・・・
一緒に・・・」
「この間・・・
私は正直・・傷ついて・・・
大野さんに
ひどいこと言っちゃって・・・」
「あれは！
あれは・・オレの今までの人生が
悪いと言うか
それで・・
あなたを傷つけてしまって・・・
本当に申し訳なかったなって・・・
謝るくらいじゃ、
すまねぇなって・・・
当然の報いというか
バチがあたったというか・・・
だからあなたに愛想をつかされるのも
当たり前で・・でも・・・」
「それで
大野さんもきっと
とても傷ついたでしょ・・・？」
「えっ・・・」
「そういうことなの。」
彼女はやさしく微笑んだ。
「私の隣にいたら
迷惑も掛かるし、
そういうことで
必要のないことで
あなたは傷つく、」
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さくら(プロフ) - きくさん» きくさん、コメントを頂きありがとうございました。続きが書けるよう頑張ります♪ (2020年3月2日 1時) (
レス) id: 4b974240a6 (このIDを非表示/違反報告)
きく - さくらさんの作品、どれも素敵で見入ってしまいます！次の作品も期待してます！ (2020年2月25日 16時) (レス) id: a7c47c10e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくら
| 作成日時：2019年4月18日 13時
