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「おーきーて!おーきーて!」
うるさい声で目を覚ます。
声の主は諒。
「まだ寝る」
「撮影するから起きてー」
「今何時?」
「5時」
「馬鹿じゃないの」
眠たい目をこする。
「おはよう」
隣には上半身裸の諒。
「寒くない?」
「寒い。寝る」
「撮影するつってんの」
「早すぎ。寝たい」
「今日は遠出するから」
「はいはい、わかった。今起きます」
昨日借りたシルクのパーカーとズボンを着る。
眼鏡をかけるとそこには寝癖がすごい諒がいた。
「寝癖すごいね」
「かっけーだろ」
「ハリネズミみたいだよ」
「可愛いしかっけーし最強じゃん」
「朝から馬鹿ありがとう」
そうからかうといじけた顔をした。
「朝ごはん何でもいい?」
「作ってくれんの?」
「うん」
「おー、待ってる」
そう言って寝っ転がる諒。
少しの苛立ちを感じながらキッチンに立つ。
「そーいやさ」
「うん」
「昨日の人参すげえ嬉しかった」
そう言って満面の笑みでこちらを見つめる諒。
その顔は反則じゃないかな。
「…うん」
「何照れてんの?」
「いや、笑ってる顔好きだなって」
「ははは、俺ら付き合いたてのカップルかよ」
「諒がそんな反応するのが悪い」
そう言って料理を再開すると
後ろから私を抱き締め
「今日も一日よろしくな」
と呟いた君の心拍数が私にも伝わってきて
少し料理がしづらかった朝だった。
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花梨 - 楽しみにしてます!! (2018年11月6日 18時) (レス) id: e6157cc2f4 (このIDを非表示/違反報告)
橘雫(プロフ) - 花梨さん» ありがとうございます!色々と修正してもっとキュンキュンして頂けるような小説にしていきますので、お楽しみに! (2018年10月6日 22時) (レス) id: 1c9cad39f6 (このIDを非表示/違反報告)
花梨 - 最高すぎです!文才が神すぎです。終始きゅんきゅんでした。こういう感じのガンガン書いてください!めっちゃよみます!フィッシャーズ最高!!! (2018年10月2日 21時) (レス) id: e4eb9fe5a5 (このIDを非表示/違反報告)
橘雫(プロフ) - 書き直しを始めました。急ピッチで進めているため、誤字等あるかもしれません。その場合はご指定いただけると嬉しいです。 (2018年9月25日 15時) (レス) id: 1c9cad39f6 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - すごいですね!最初からこういうのにしようって考えてたんですね!?素晴らしい!! (2018年1月1日 22時) (レス) id: 2870e13e2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:橘雫 | 作成日時:2017年4月17日 19時