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シ「さ、飲み行こうぜ」
撮影を終えた彼らは汗だくで。
その先頭はやっぱり諒で。
ザ「俺は無理かな。用事ある」
ダ「俺も」
先程の諒の発言は急なものだったのだろう。断る人達もいた。
シ「ザカオとダーマはきついか。わかった。
けどちょっとだけ待ってくんね?」
諒はそう言うと、ベンチに座っていた私の腕を引き
シ「次の撮影から俺らのカメラマンになるA。よろしく」
勝手に私をカメラマンとして紹介したのだ。
あ「え、ちょっと待っ...
ぺ「あれ?AちゃんってあのAちゃんだよね?」
私の困惑など露知れず、ぺけたんが不思議そうに聞く。
シ「そう、あのA」
あ「だから、カメラマンやるとは言っ...
モ「え、変わったね。全然わからなかった」
先程からこの人達は私の話を聞いてくれない。
シ「てことで、次からよろしくな。A」
そう言って私の背中を軽く叩く諒の足を、腹いせに軽く蹴ると、痛っ、という小さな声が聞こえた。
何でもかんでもすぐに勝手に決めてしまう諒が悪い。
あ「私カメラマンやるなんて一言も言ってない」
マ「え、やんないの?」
そう訴えても、私がやるという前提で話は進められていく。
気まずい空気が流れ、みんなの顔を見た。
...ああ、これは引き受けなければいけないやつだ。
ばかシルクめ。帰ったらお説法決定。
ハーゲンダッツでも買ってくれないと許さない。
あ「…やります。よろしくお願いします」
少しだけ不服ではあったが、雇われる身でもあるので、頭を下げた。大人になった。きっと中学生の頃なら半ギレであっただろう。
ダ「よろしく!」
そう言って握手を求めてきたダーマくんに愛しさを覚えた。
あ「あああああ。ダーマくん…変わらない。好き」
ダ「え!?」
シ「人としてだよ、期待すんな」
驚いて少しだけ頬を染めたダーマくんを叩く諒。
シ「して、お前も紛らわしいこと言うな」
続けて私も叩かれてしまった。横暴なリーダーだ、と思ったけれど、不思議とムカつきはしなかったのはきっと、中学3年生の頃に戻った気がしたからだろう。
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花梨 - 楽しみにしてます!! (2018年11月6日 18時) (レス) id: e6157cc2f4 (このIDを非表示/違反報告)
橘雫(プロフ) - 花梨さん» ありがとうございます!色々と修正してもっとキュンキュンして頂けるような小説にしていきますので、お楽しみに! (2018年10月6日 22時) (レス) id: 1c9cad39f6 (このIDを非表示/違反報告)
花梨 - 最高すぎです!文才が神すぎです。終始きゅんきゅんでした。こういう感じのガンガン書いてください!めっちゃよみます!フィッシャーズ最高!!! (2018年10月2日 21時) (レス) id: e4eb9fe5a5 (このIDを非表示/違反報告)
橘雫(プロフ) - 書き直しを始めました。急ピッチで進めているため、誤字等あるかもしれません。その場合はご指定いただけると嬉しいです。 (2018年9月25日 15時) (レス) id: 1c9cad39f6 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - すごいですね!最初からこういうのにしようって考えてたんですね!?素晴らしい!! (2018年1月1日 22時) (レス) id: 2870e13e2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:橘雫 | 作成日時:2017年4月17日 19時