この恋の終わらせ方。〔完結〕

最終話 ページ49

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a few years later＿＿









「バカだね、Aは」

「あなたには言われたくないですー」



「心外だなあ(笑)」なんて笑うその人は高校からの友人で、




私の




最愛の人だ。









「こんな大事な日に寝坊なんてさすがAだね」

「もうわかってるから！ちょっと黙ってて！！」







長い、長い、恋が終わる。







「いつも言うけど寝坊してからあんなに連絡来ても遅いの！」

「いや、まさかこんなに日に寝坊するなんて思わないでしょ」









すれ違って、離れて、遠回りばかりだった恋が終わる。










「ねぇ龍斗、ちゃんと紙持った？」

「持ったよ」

「忘れ物ない？」

「大丈夫………あ」

「えっ、なに！何か忘れ………んんっ、」





焦る私の唇を塞ぐように、柔らかく唇が重なった。
鼻先の触れ合う距離で見つめあって、また引き寄せられるようにどちらかともなくキスをする。






ゆっくりと唇が離れて、目を細めて微笑む彼と視線が絡まった。





「独身最後だからね。斎藤Aとの最後のキスだ」

「……ばか。なんか忘れたんじゃないかって焦ったでしょ！もう…っ」

「ふふっ、ごめんね」









二人の想いは、恋から愛になった。










今までは恋の話。


長い、長い、二人の恋の話。










そして、これから始まるのは、








今までよりももっと長い、









「A」

「ん？」

「愛してるよ」









二人の愛の物語だ＿＿









【この恋の終わらせ方。】END

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