〔６〕 ページ31
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Aちゃんは一緒にいる時もいつもちょっと控えめで。
例えばデートの時。
「何食べたい？」って聞くと、一応は答えてくれるけど最後は「でも、佐藤くんの好きな物でいいよ」なんて言っちゃうような、そんな子。
だから、こんな君を見るのは初めてで。
『誰よりも優しいから断るなんてできなくて。自分の気持ちなんて1番後回しなの』
正直びっくりした。
でも、
『でも、付き合った相手とちゃんと向き合って、相手のこと好きになろうって寄り添おうって努力してくれる。すごく優しい人』
それ以上に嬉しかった＿
ああ…ちゃんと見てくれてるんだって。
噂が作りあげた幻想の俺じゃなくて、佐藤龍我としてのそのままの俺を見てくれてるんだって。
それがただ、ただ、嬉しかった。
『私のあんなむちゃくちゃな告白も笑わないでいてくれたの。…だから、佐藤くんのこと悪く言わないで！』
いつもの何倍も大きな声を出して、捲し立てるように話していたからきっと息が切れたんだろう。
Aちゃんは華奢な肩を上下させながら、浅い呼吸を繰り返している。
そんな様子を見守っていると、
「あ…」って一人の女の子が俺に気がついた。
その子の声と視線につられるようにAちゃんが振り向いて、向けられた2つの目。
大きな瞳が俺を捉えて、驚いたのかさらに見開かれた。
『遅かったから迎えに来ちゃった(笑)』
えへへ、と笑ってみたけど上手く誤魔化せたんだろうか。
『帰ろ、Aちゃん』
『あっ、うんっ、』
戸惑いの色を顔に貼り付けたまま、Aちゃんは慌てて鞄に荷物を詰めていく。
あっという間に準備を終えると『じゃあ、またね』って友達にそう言いながら手を振って、小走りで近づいてきた。
『ねぇ、佐藤くん』
隣に並んだ彼女はまるでさっきとは別人のようなか細い声で名前を呼ぶと、不安そうに俺を見上げる。
『…聞いてた？…その、さっきの…』
龍我『さっきのって？』
『え？…あっ、ううん。聞いてないならいいの。なんでもない！』
『ふーん、そっか』なんて興味のないふり。
…本当はね聞いてたよ、ちゃんと。
でもあんまり触れて欲しくなさそうだから、白々しい芝居でごまかしてみたけどやっぱり限界で、
『この前那須とご飯食べに行ったんだけどさ。あ、那須って友達ね』
なんて話を変えてみた。
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rw(プロフ) - はじめまして、ここにある秘め事を読みたいのですが方法を教えていただけると嬉しいです。 (2021年11月22日 16時) (
レス) id: 414a799d61 (このIDを非表示/違反報告)
まのか(プロフ) - こんにちは、この作品はいつもキュンキュンしながら読んでおります、笑 質問なんですが、ここに載っている秘め事を読みたいのですが、方法を教えていただけると嬉しいです。よろしくお願いします！ (2019年9月16日 17時) (レス) id: bfb771389e (このIDを非表示/違反報告)
清良(プロフ) - はじめまして！東京B少年担の清良です！読みやすくて一人でにやけながら読んでます笑秘め事を読みたいのですがどうすれば良いですか？ (2018年12月12日 3時) (レス) id: 7cb81e8898 (このIDを非表示/違反報告)
ななかい(プロフ) - riyonaさん» メッセージ見ました！ 本当にありがとうございます！ (2018年4月29日 9時) (レス) id: 93b24dcd2b (このIDを非表示/違反報告)
riyona(プロフ) - ななかいさん» 遅くなりまして申し訳ございません。メッセージをお送りしました。ご確認ください。 (2018年4月29日 0時) (レス) id: 5a9baba37b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りゅりゅ
| 作者ホームページ：https://twitter.com/ryuryu_movie?s=09
作成日時：2018年4月15日 8時
