何故か組織に気に入られちゃったんだけど【ジン】 (ページ4)

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説明された内容を完結にまとめると、この近くにある工場の駐車場で、爆発事故がおきたらしい。

そして、その爆発に巻き込まれて亡くなってしまった方が数人いること。

そして、その亡くなった人達の全員がある犯罪組織に関わっている事から、この爆発事故は他の犯罪組織も関わっている可能性が高いことを告げられた。

それらの説明の後、最近この付近で怪しい人を見かけなかったか等の形式的な質問をいくつかされた。

怪しい人を見かけなかったかという質問にたいして、滅茶苦茶怪しい人が現在進行形で家の中にいると思いながら「知らない。」と答えた。

なんで彼を庇ったのかは分からない。けど、なんとなく知らないと答えてしまった。

警察の方は、最後に「何かあったら警察署の方に連絡をお願いします。ご協力ありがとうございました。」と言ってから帰っていった。

警察の事情聴取は、過去の苦しい思い出がよみがえるから好きではない。好きな人はいないだろうけど･･･。

はぁー、と深いため息をついてからリビングに戻ったら、黒ずくめの彼はいなくなっていた。

そういえば、彼の名前を聞いていないと思い返しながらソファーに座った。

ソファーには、彼の温もりは残っていなかったが、応急処置をしている時に彼から香った何処か落ち着くような煙草の香りが残っていた。

何故だかは分からないけど、今一人でいる事にとてつもない孤独感を感じた。そんな寂しさを埋めるため、声に出して

A「本当に何だったんだろう。」

と言ってみたが、私以外誰もいない部屋から返事が帰ってくる訳もない。

時計を見ると、もう23時を過ぎていたので、サッとシャワーを浴びて寝ることにした。