皆集まれェェエエ！！自由な私達の（非）日常的学園物語！3【オリジナル合作小説】 (ページ39)

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仮面の裏を見透かす瞳【痣路不】ページ39

妖殺しの少女は、ユーリアに二つの選択肢を与えた。
一つは、今この場で少女に殺されること。
もう一つは、このことを誰にも言わずに生き残ること。

(見た目は可愛らしいのに、やってることと言ってることはとっても恐ろしいなぁ)

ユーリアは笑った。ケラケラと、可笑しそうに笑った。

「君は決まりきった答えを聞くんだねぇ」

クスクス。ユーリアの腹立たしい笑い声が路地裏の闇夜に響いた。しかし、僅かな明かりで照らされたユーリアの表情は美麗で…そう、まるで見惚れるような美しさだった。

「そんなの、後者に決まってるじゃあないか」

ああそうだ、とユーリアは続ける。

「でもね、私と仲良くしてくれないなら…このこと、バラしちゃうからね？それと、俺のこと殺そうとしても無駄だよん」

ニヘラ、と何処か気の抜けた笑みを少女に向けるユーリア。その笑みは、ついさっきここで妖殺しがあったとは思えぬ雰囲気を醸し出していた。

「そうそう、記憶を消そうとするのも無駄だよぉ」

思い出したように、ユーリアは少女に向けて唄うように優雅に付け足した。
漆黒に光る瞳は、心の奥底の感情や呟きまでもを見透かすような錯覚を起こさせる。

「ふふ、そんな怖がらないでよぉ。わしはただ、君と友達になりたいだけさ」

バチンッと星が飛ぶウィンクを決め、ユーリアはクスクスとまたも笑い出す。その様子はまるで、喜怒哀楽の怒りと哀しみが欠陥しているようだ。

「さっ、もう夜も遅いし、家まで送ってあげるよ！可愛い殺戮者さん」

姫をダンスに誘う王子のように、ユーリアはその長く美しい右腕を少女に伸ばした。

「お手をどうぞ。リトルガール」

少女の呼び名をコロコロ変えるユーリア。しかし、さほど違和感を感じないのは、やはりその容姿のおかげだろう。

「月夜が君を誘ってるよ」

最上級の口説き文句のような言葉。だが、言ってる本人は、頭の中に浮かんだ言葉を紡いでいるだけなのだから、恐ろしい。天然タラシとはこのことか。
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昨日はすみません。上司に仕事を押し付けられまして…